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映画を通して考える、恋愛、人生、人、そして社会

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1,000本以上の映画レビューを書き綴っている、Filmarksレビューの中から、おすすめの映画をnote用にまとめたマガジンです。
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#映画レビュー

叶わなかった二人の母を、朝と光が未来へと導く 〜映画『朝が来る』〜

当たり前じゃないもの世の中は、当たり前じゃないものにあふれている。 家族がいること、母…

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ブルーの背中に花束を 〜映画『BLUE/ブルー』は愛に溢れたボクシング映画の傑作〜

※映画のネタバレに気をつけてレビューを書いていますが、鑑賞前に全く情報を入れたくない方は…

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手を伸ばしても届かない距離で、一緒に歩く彼(ひと) 〜映画『好きだ、』で堪能する…

ちゃんとフラレなかった恋中学の頃、一目惚れした彼が、わたしにとっての初恋だったと思う。4…

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命がけの兄弟ゲンカ  〜映画『犬猿』にみる、一番近い やかましい他人

近くて、ほんのり遠いきょうだいという関係 本気で喧嘩をすると、自分の一番嫌なところが露わ…

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妻、嫁、母親という肩書がなくなる日 〜ジェンダーギャップと女性の生きづらさを描く…

なぜ、政治家のジェンダー差別発言が炎上するのか たびたび、政治家によるジェンダー差別を匂…

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涙のスピードと喪失感 〜映画『永い言い訳』が教えてくれる呼吸のしかた

涙には速度がある。 涙のスピードはその時々の感情の深さによって、早くもなり遅くもなる。 …

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サクラ吹雪が舞うまでに 〜映画『四月物語』に思う桜の季節のトキメキと憂鬱〜

いつからだろう。 サクラの花が、こんなに愛おしいと思うようになったのは。 寒い冬を越えて、そろそろクローゼットの中のセーターが気になり始める頃。「もうセーター着ないかな?クリーニングめんどくさいな。」そんな事を思いながら、ふと窓越しをながめたら、ソメイヨシノの薄桃色が遠くに見える。 早春の知らせは、ほんのり暖かく感じる部屋の気温だけじゃない。この一瞬の季節に咲き誇る、満開のサクラが毎年届けてくれるのだ。 子供の頃、小学校の校庭には沢山のサクラの木があった。みあげた満開

わたしたちは、戦争は体験こそしていないけど。常に戦争が起きている時代に生きている…

“毎年6月は沖縄県にとっては大切な時期であり、平和を願い、あの激しかった沖縄戦を忘れるこ…

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映画『スリービルボード』レビュー 〜それでも、行き場の無いやるせなさの出口は何処…

<あらすじ> 米国ミズーリ州の片田舎の町を舞台に、娘を殺された主婦が、犯人を逮捕できない…

映画『わたしは、ダニエル・ブレイク』レビュー 〜気高く誇り高き、守られるべき尊厳…

『国』という括り(くくり)の中でしか生きられない私たち 2016年11月、英国下院議会の首相質…

映画『デトロイト』レビュー 〜なぜ、日本のお笑い芸人のブラックフェイス騒動がNGだ…

※本ブログ記事は、映画『劇場』のレビューです。ネタバレに注意して書きましたが、映画鑑賞前…

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ドラマ『本気のしるし』レビュー 浮世離れした彼女は聖女か悪女か 〜

・・・・・・・・・・・・・・・ 男を見る目、女を見る目よく、『男を見る目があるとか無いと…

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戦争を考える時に、かならず見ておきたい戦争映画25本

2012年から始めた映画レビューアプリ『Filmarks(フィルマークス)』。地道に映画鑑賞記録とし…

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映画『ゴッズ・オウン・カントリー』レビュー ~芸術性の高さにリアリティを兼ね備えたLGBT映画の傑作~

・・・・・・・・・・・・・・・ 人と人とは惹かれ合うかつて、日本の有名な大島渚監督が、自分の作品である『戦場のメリークリスマス』のメインテーマは 人と人とは惹かれ合うという事だ という言葉を残した。 私は、この大島監督の言葉と『戦メリ』という映画がとても大好きで、繰り返し繰り返し、この言葉を反芻しながら映画の余韻に浸ることがある。 昨今、日本でもセクシャルマイノリティと言われる『LGBT』についての関心や議論がたびたび沸き起こる。 議論の内容は、その時々でその内容