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映画を通して考える、恋愛、人生、人、そして社会

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1,000本以上の映画レビューを書き綴っている、Filmarksレビューの中から、おすすめの映画をnote用にまとめたマガジンです。
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#映画

叶わなかった二人の母を、朝と光が未来へと導く 〜映画『朝が来る』〜

当たり前じゃないもの世の中は、当たり前じゃないものにあふれている。 家族がいること、母…

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ブルーの背中に花束を 〜映画『BLUE/ブルー』は愛に溢れたボクシング映画の傑作〜

※映画のネタバレに気をつけてレビューを書いていますが、鑑賞前に全く情報を入れたくない方は…

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手を伸ばしても届かない距離で、一緒に歩く彼(ひと) 〜映画『好きだ、』で堪能する…

ちゃんとフラレなかった恋中学の頃、一目惚れした彼が、わたしにとっての初恋だったと思う。4…

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命がけの兄弟ゲンカ  〜映画『犬猿』にみる、一番近い やかましい他人

近くて、ほんのり遠いきょうだいという関係 本気で喧嘩をすると、自分の一番嫌なところが露わ…

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涙のスピードと喪失感 〜映画『永い言い訳』が教えてくれる呼吸のしかた

涙には速度がある。 涙のスピードはその時々の感情の深さによって、早くもなり遅くもなる。 …

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サクラ吹雪が舞うまでに 〜映画『四月物語』に思う桜の季節のトキメキと憂鬱〜

いつからだろう。 サクラの花が、こんなに愛おしいと思うようになったのは。 寒い冬を越えて…

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なんども許され、なんども愛される女たち 〜"きみの鳥はうたえる”『佐知子』と、"寝ても覚めても”『朝子』 の考察〜

・・・・・・・・・・・・・・・ 異なる二人のヒロインの魔力昨今、映画館ではキラキラのJK映画が花盛りだ。 胸キュンとか、壁ドンとか、顎クイとか。 女性をときめかせる言葉は、実に甘くて理想の恋を追い求める女性達の貪欲さは、古今東西、変わらない。 しかしながら、これらJK映画の反対側では、実にシブい邦画も公開されていて、巷の映画ファンを喜ばせているから興味深い。 これらは、決して甘い物語ではないものの、リアルな女性像をあぶり出し、魅力的な女たちをスクリーンの中で羽ばたかせ

映画『岬の兄妹』レビュー 〜主演女優 和田光沙さんに最大級のリスペクト〜

・・・・・・・・・・・・・・・ 価値観を変える映画映画を見終わって映画館を出た瞬間に、目…

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ドラマ『本気のしるし』レビュー 浮世離れした彼女は聖女か悪女か 〜

・・・・・・・・・・・・・・・ 男を見る目、女を見る目よく、『男を見る目があるとか無いと…

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戦争を考える時に、かならず見ておきたい戦争映画25本

2012年から始めた映画レビューアプリ『Filmarks(フィルマークス)』。地道に映画鑑賞記録とし…

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映画『ゴッズ・オウン・カントリー』レビュー ~芸術性の高さにリアリティを兼ね備え…

・・・・・・・・・・・・・・・ 人と人とは惹かれ合うかつて、日本の有名な大島渚監督が、自…

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映画『ゴンドラ』レビュー 〜都会の虚空を仰ぎ見る、冷たいビルにぶらさがるゴンドラ…

※本ブログ記事は、映画『劇場』のレビューです。ネタバレに注意して書きましたが、映画鑑賞前…

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映画『メランコリック』レビュー 〜絶妙なアンバランス 上質なシナリオと演出に引き…

※本ブログ記事は、映画『劇場』のレビューです。ネタバレに注意して書きましたが、映画鑑賞前…

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映画『バーニング 劇場版』レビュー 〜主役 ユ・アインの演技に魅了される148分 言葉にできない 心かき乱す余韻〜

役に憑依したユ・アインの魅力映画俳優という職業は、なんと魅力的な職業なのか。 わたしは、グザヴィエ・ドラン(兼映画監督)とジェームズ・ディーンの演技を観ていると、毎回そう感じる。 彼らは、役者であるという事を忘れてしまうほどに役に同化してしまう。 それはまるで、究極のあて書きのようでもあり、もともとあった作品の中の主人公をのっとったかのようでもある。 結果、作品のなかで自由に羽ばたくリアリティを超えた彼らの魅力は、わたしを映画の世界に引き込んでやまない。だから、毎回スク