2023/11/23スパコミ発行の本まとめ
3年ぶりに同人誌を出しました。
また今回、憧れの「特殊装丁」に手を出したので、集合知のためにこのnoteを書こうと思います。主に装丁の良かったところ・反省、少しだけデザインについてです。
注意:このページに出てくる画像には「二次創作」「同人誌」「百合カプ」「男女カプ」「ケモノ化」などの要素が含まれます。当該の言葉を知らない!という方、不快感を覚えた方はそっと撤退していただくことをオススメします。
1冊目:とにかくピンク
今のジャンルで出した1冊目の本です。かつて本を出した環境(コロナ禍でイベントなし)よりも部数が見込めたため、思い切って特殊装丁に挑戦しました。
現物
良かったところ①小口染めがド派手
背幅は6mmと小説にしては薄い方ですが、しっかりと蛍光ピンクが主張しています。余談ですが、現地で購入した方のツイートで「カバンの中で目立つ」というものも見かけました。
良かったところ②遊び紙がかわいい
黒字にピンク箔のハート。表紙のイメージにもピッタリです。字書きとして一度はやってみたかった遊び紙ですが、リッチ感が出てとても良かったです。1枚40円のコスパじゃない。
良かったところ③ポストカードがかわいい
プリントオンさんは早く入稿すれば割引に加えて各種オプションがつけられます。今回は表紙イラストのポストカードを付けました。すごい印刷がキレイ。後述しますが、正直ビビットインクよりビビット感出てました。
良かったところ④ほんのりキラキラ
今回、ミランダという特殊紙に小口染めの都合でクリアPPをかけているのですが、傾けたときにほんのりキラキラしてとても綺麗でした。ミランダそのもののざくざくキラキラではない。けどこれはこれで。
改善点:ビビットインク(ピーチピンク)が小口染めに負けた
この本で「しまった!!」と思ったのは、ビビットインク(ピーチ)と小口染めの相性です。ピーチピンクは想像よりも朱色寄りで、おそらく顔料である小口染めの蛍光ピンクに比べると弱め。その結果、表紙のピンクが小口のピンクに負けるという悲劇が発生しました(ビビットピンクを使えばまだ対抗できたかもしれません)。また、ビビットインクを使う時は背景色を白っぽくした方がいいかもしれません。公式HPのサンプルがそうでした。
参考:ビビッドセット 使用例1 (print-on.jp)
集合知用:入稿時のデータ
ピンクにしたい部分を1つのレイヤーにまとめる→複製、白ベタで塗りつぶしたのち統合した表紙データに重ねる が最も効率的かもしれません。
集合知用:絵師さんとの打ち合わせ
今回、絵師さんに表紙絵を頼む前にラフを用意しました。
返ってきたラフがこちら。絵師さんってすごいですね。
2冊目:肉球×ふわふわ
2冊目です。ヴィベールPをいつか使いたいな~と思っていたのですが、調べたところ廃盤になってました。つまり今使うしかない!ということでこのセットに。
現物
良かったところ①肉球の下から覗くもふもふ
とにかく憧れのフワフワの紙、ヴィベールP。現物フワッフワで、おまけに肉球型のカットから覗いているのが本当に可愛いです。動物系の本にぜひ!
良かったところ②ほぼ狙った通りに出せたキラキラ
キャラの背景には本文に関係のあるモチーフをどばっと詰め込みました。ファンタスプラチナ+白押し、かなり箔っぽくなってオススメです。
改善点:白押しについて
やっちまった!!!となったのは裏表紙。キャラのシルエットを描いたペンがザラザラ系で、それが白押しにも反映されてしまいました…
あと、背表紙の角?にちまちまインク剥がれがありました。ファンタス+白押しの上のインクは定着率が低いのかもしれません。
集合知用:入稿時のデータ
考えるのめちゃくちゃ大変でした。あとキャラがほんのり輝く仕様にしたかったのですが、白80%はほぼ透けませんでした。
3冊目:憧れの箔押し
ポプルスさんで箔押しが半額だったので、3冊目を出しました。
良かったところ①とにかく印刷がキレイ
ポプルスさんは、高校生の時部誌の印刷で利用したことがあります。当時はピンと来てなかったんですけど、本当に印刷がキレイなんですね…。ほぼモニターで見た色まんまでびっくりしました。
良かったところ②箔押しがギラギラ
同人作家なら一度は憧れる箔押し。今回、キャンペーン価格でお手頃だったこともあり初めて挑戦しました。かわいい~~。表紙のマットPPとの対比も魅力的です。超かわいい。
良かったところ③印刷所が丁寧
入稿時、「この紙PP向かないんで変えますね」「スペース番号入ってないのでこちらで足しておきます」など様々なサポートを受けました。本当にありがとうございます。また、サービスポスター(A3・500円)も頼んだのですが、そちらの印刷もキレイでした。でかいポスターを現地に届けてくれる点も有難かったです。
集合知用:入稿時のデータ
箔押しが多少ズレても困らないデザインにする必要があります。今回の場合、R-18の文字を箔がズレても大丈夫なように多少太目にしました。
4冊目:タブロ×チェリーピンク(コピ本)
現物
表紙用紙:タブロ
うっすい本を可愛い装丁で作りたい!と思って、表紙は自宅のプリンターで刷りました(大失敗して1枚30円の紙を50枚くらい無駄にしました。もうやらん。)。本文はキンコーズです。
良かったところ:灰色×チェリーピンクはかわいい
表紙にもピンクを、ホチキスにもピンクを入れました。灰色×ピンクはかわいい。
5冊目:黄色×水色(コピ本)
現物
表紙用紙:セリアのカラーコピー用紙
うっすい本を以下略、黄色の紙と水色の紙を使っています。タイトル下に猫型のパンチで穴を開けました。
良かったところ:黄色×水色はかわいい
キャラのイメージカラー2色を表紙+遊び紙に使っています。このせいでページ数が増えてホチ止めが大変でした。もうやらない。
おまけ:当時のスケジュール
本②のマンガ原稿がとにかく時間がかかりました。本①の原稿が終わってからの10/1~10/20は、平日は22:00~24:00を作業時間と決め、休日はオンラインタイマーを駆使しつつ1日7時間原稿に費やしています。
箔押しを使うと納期が1週間近く早まることを直前になって知ります。焦りました。
キンコーズ(印刷所)が金曜だと安いことを知り、慌てて原稿を進めました。セリフ打ちの時間が惜しかったので、ネームを写真に→通学時間に文字起こし→家で文字をコピペ した記憶があります。
わざわざ会場まで来てくれた人にオマケをつけたい→でも本の系統があまりにもバラバラすぎる→じゃあ本ごと、5種類のオマケを作ろう という決意をして、11/18~ぐらいから原稿を用意しました。大変だった。
でもイベントは楽しい
当時は死ぬかと思ったスケジュールも、喉元過ぎてしまったので「また本出したいなあ」の気持ちになっています。今の夢はしまや出版でねこじたマットPPを使うこと、ノベルティ作ること、おたクラブで本文インク替えすること、アストロブライトを使うことです。ここまでお読みくださりありがとうございました!
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