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過去にどんな産業理学療法が展開されてきたか?

以前、VDT症候群に対する理学療法は伸び代しかない、という話を書きました。

VDT症候群とは、デジタル画面を長くみることによって起こる眼・首・肩・腰の痛みや鬱などの心の症状のこと。

働く人に理学療法士が保健分野として参入する産業理学療法という分野があり、研究会が発足して10年になります。
今まで産業理学療法は、どんな介入をしてきたのか?

参考までにレビューで抽出された、8つの文献を読んでリハビリテーション技法を調べてみました

明日 徹 他:産業保健領域で応用できるリハビリテーション技法について: 過去 5 年間(2011 年~2015 年)の文献調査研究,日本職業・災害医学会会誌,2018

全てgoogle scholarで閲覧ができました。
それぞれの番号に対応する論文内容はこんな感じ。

1 生活習慣病に対する運動指導
2 メタボリックシンドロームに対する運動指導
3 骨粗鬆症に対する運動指導
4 ラットに対する運動による効果検証
5   腰痛に対する理学療法士の面談介入
6 メンタルヘルスに対する運動療法効果
7 ベンチステップ運動における生活習慣病への効果
8 印刷工場での腰痛疾患に対するストレッチ介入の効果

5と8は企業における整形外科的疾患に対してのアプローチなので
参考になりそうです。

特に8は写真こそないものの、

膝裏(ハムストリングス)とお尻(大殿筋)のストレッチを、ミーティング前に行うよう習慣化してもらった結果、腰痛による病欠者がいなくなったという内容。

有吉浩美:腰痛予防のストレッチ体操の導入とその評価
産業衛生学雑誌 2005


産業理学療法の王道をいくような研究。
具体的・習慣化がキーになるようです。

私のターゲットとしているVDT症候群のメインは首・肩・目。そして腰。
場所は違えど、具体的・習慣化まで落とし込む。

そこに個別性を加えられると、触るのが得意な私の強みが活かせそうです。

この3つをキーワードに介入研究を進めていきたいと思います。




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