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キャリア資本って何?

実りの秋

空が高くなってきました。青い富士山がすっきりと見えるこの季節、本当にに気持ちがいいです。昨日はキノコ尽くしの夕食をいただきました。山の恵みです。お隣さんからは栗をいただき、実りの秋を実感しています。

キャリア資本

さて、キャリアの話です(このnoteは、40-50代の女性向けにキャリアについて書いています)。

「キャリア資本」って聞いたことありますか。聞いたことがある人は相当にアンテナの高い人だと思います。これ新しい概念です。田中研之輔先生@法政大学が昨年提唱しました。

キャリアは軌跡だという話をしましたが、この「キャリア資本」は「実り」に値します。40-50代の女性の場合、人生の季節でいえば秋、みなさんの「キャリア資本」は実りの秋を迎えていると確信します

田中研之輔先生の『プロティアン』のすごさ

プロティアン・キャリアは1970年代の米国のダグラス・ホール博士によって提唱されたことは以前に述べたとおりです。


組織に依存するのではなく、主体的に(キャリアオーナーシップを自らが持ち)キャリアマネージメントをしていく、その際、判断基準(大切にすべき事柄)は組織内での昇進・昇給などではなく個人として心理的成功とするべきだという考え方です。

この考え方は、うなづきながら読んでしまうほど理想的ですが、ともすれば理想論に終わってしまう話かもしれません。

この理想論にぐぐっと現実味を持たせることに成功したのが、2019年の日本です。『プロティアン』@田中研之輔 から引用します。

*留意点『プロティアン』は30-40代のビジネスパーソン向けに書かれた本です。

私の考えるプロティアン・キャリアとは、ダグラス・ホール教授からもう一段階、発展的に捉えて、精神的な豊かさを高めながら、経済的な豊かさも手に入れるキャリア形成術なのです。その上で、私たちが考えなければならないのは、ビジネスパーソンの様々な行動によって何が蓄積されるか、ということです。カメレオンのように表面的に「姿」を変えるのがプロティアンなのではなく、変化しながら、経験を蓄積する内面的な変身こそ、プロティアンキャリアの本質です。(『プロティアン』p75)

キャリア資本を構成するもの

今日は引用が多くなりますが、大事な部分なので押さえておきましょう

プロティアン・キャリアは次の三つの資本の総体として捉えられると田中研之輔先生は指摘します。

(1)ビジネス資本:スキル、語学、プログラミング、資格、学歴、職歴などの資本
(2)社会関係資本:職場、友人、地域などでの持続的なネットワークによる資本
(3)経済資本:金銭、資産、財産、株式、不動産などの経済的な資本

これまでの日本社会では(3)経済資本に重きを置かれることが多かったと思います。その次は(1)ビジネス資本でしょうか。40-50代女性の多くが豊かに蓄積してきた(2)社会関係資本については、残念ながら資本として意識されることが少なかったと言えます。

同年代の友人たちと話をすると「なんにもしてこなかった」「できることがあまりない」という言葉を聞くことがあります。

いいえ、とんでもない!

40-50代女性は<お金に換算されない>多くの<難易度が高い仕事と呼べる>ことを毎日しています。そこに意識を向ける必要があるのです。

今日はここまでにしましょう。

来週も続けて「キャリア資本について」書きたいと思います。来週はリンダグラットン博士の『ライフシフト』も紹介しながら、私たち40-50代女性の「実りの秋」のキャリア資本について考えていこうと思います。良い一週間をお過ごしください。

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