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あまやどり読書室

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読んだ本の中から、「これはよかったよ!」というものを紹介しています。
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記事一覧

京都にあるCAVA BOOKSさんのクラウドファンディングで頼んだ海外文学定期便、今月は『暗い世界』だった。 Twitterで見たときに「これは…!」と思ってメモした本だったから、とてもうれしい。

昨日、木村衣有子さんの『しるもの時代』を読み終え、晩にお味噌汁を作ることにした。晩と明日の朝か昼に食べればいたまないはず、と思って。 今日はキャベツときゅうりのお味噌汁。おわんによそってからみょうがを入れた。意外とおいしかった(写真はなし)。

忘れられない日

今日は大好きな祖父の命日。お見舞いに行った翌朝に亡くなって2日続けて新幹線に乗ったことや、私自身が引越しする日で関係各署への連絡に追われたこともあって、絶対に忘れられない日になっています。でもそれはもしかしたら、「忘れんといてな」という願いだったのかも。大丈夫、孫は忘れてません。 さて。 マイルドライナーで模様を描き始めて1カ月。なるべくまんべんなく使おうとしていますが、実際はどうなんだろうと思ってカウントしてみました。 一番使ってた色は一番好きな色ではなかったことにま

都民なら読むべし、のあの本を読み始める

初めて見たときはスルーしたのですが、いろんな方が「都民なら読むべし」とつぶやいていたので、読んでみることにしました。 表紙のインパクトが強すぎて、むきだしの状態で自宅に置くのは圧迫感があったので、いつもはお願いしないカバーをかけていただきました。カバーをお願いしたのは、某アメリカ大統領の暴露本のひとつ、『恐怖の男』以来です。表紙にどアップの顔って、私にはインパクトありすぎて刺激が強すぎるので……。 まだ4分の1しか読んでないのですが(カイロ大留学時代のところ)、この時点で

「本を読むということ」最後の講義の前に

今日は「本を読むということ」の3回目の講義の日。 前回の講義を消化しきれていない気がして振り返りができずにいるのですが、そこは気にせず、木村俊介さんのお話に没入しようと思っています。 講義を聞きながら、森下典子さんの『日日是好日』を思い出していました。それは、特に意味や理由を考えず、教えられた通りに作法を行うことで、あるとき自然と手が動いたり、作法の意味に気づく瞬間が訪れるのだそうです。 それは、難解な本を行ったり来たりしながら読み進めていくうちに、ぼんやりと著者のいわ

みずみずしい言葉

くどうれいんさんの『うたうおばけ』を読み終えました。 「いきいきとした言葉」って、こういうのを言うんだろうなぁ……と感じます。ふだん仕事で無機質な文章を読み続けていることもあって、相手を思いやるぬくもりある言葉にほっとしたこともたびたびでした。 最後のほうに出てくる「死んだおばあちゃんと死んでないおばあちゃん」を読みながら、ふと他界した祖母(もうひとりの祖母はまだ健在)を思い出していました。あちらの世界で、おじいちゃんや子どもたちと仲良く暮らしているかなぁ……。 本を閉

本とともに暗闇を歩く|「本を読むということ」受講メモ(1)

5月13日の夜は、インタビュアーの木村俊介さんのオンライン講座「本を読むということ」に参加していました。 お話を聞きながら、読んでいた岩田健太郎先生の『主体性は教えられるか』(筑摩書房)を思い出していました。 本の中で、大学のシラバスが学ぶ楽しみを奪っている、という話が出てきます。シラバスによって学習範囲を決めてしまうと「これ以上学ぶ必要がない」というイメージを与え、枠を飛び越えて主体的に学習する意欲をそいでしまうから、というのがその理由でした。 今回の講座は、枠組みは

#30分読書習慣が200日目を迎えました

タイトル通りですが、Twitter で投稿している #30分読書習慣 が5月5日に200日目を迎えました。↓は100日目を迎えたときの記事です。 101日目以降は古典しばりでいこうと思っていたのに、なんだかんだあれやこれやあって古典から遠く離れ、200日目は『医学とはどのような学問か』という本を読んでいます。 この100日間はなんだかんだあれやこれやで「毎日30分本を読む」のが難しいことがたびたびありましたし、いっそやめてしまおうか……と思ったことも1度や2度ではありませ

2020/03/31|記録を残す

朝から記録を残すこと、日記を書くことに関する音声や記事に触れたので、ちまちまとニュースや疑問に思ったことをロルバーン手帳(Mサイズ)にちまちま記録していました。今年の1月から使い始めた手帳が、あとちょっとで終わりそうだったから、というのもありますが、めいいっぱい書けたので、無事明日から新しい手帳に移行できます。 左が今日までの手帳、右が明日からの手帳です。 移行といっても、後ろのポケットに入れているもの(イラストが気に入っている展覧会のチケット半券、シール、だいじなメモな

岩田健太郎先生の本を読むたびに思うことと、おすすめの本

#30分読書習慣 で岩田健太郎先生の本を出しているからか、最近「先生の本が気になっています。ぜひ感想を!」と声をかけてくれた方がいました。先生の本に興味を持ってくださったのがとてもうれしくて、さぁてどんなふうに紹介しようか…と考えたのです。 考えたのですけど、結局のところ、先生の本を読んだあと、思うことはいつも同じであることに気付きました。先生の根幹にあるものはまったくブレないので、本のテーマ(感染症、食べ物、時間、医学教育、などなど)は違っても、行き着く先はいつも同じなん

片付けをはじめる前に、手に取る本

棚からこの本を出すのは、たいてい部屋を片付けようと思ったときです。今回も机の中や台所の棚、そして本棚に並ぶ本を見直そうと思ってページを眺めています。 きっかけは、この週末に在庫が切れそうなトイレットペーパーを探し求めて1時間近く歩き回ったこと。今までならなんてことなかったのに、家に着いたとたん眠くなって、横にならないと次の用事に取り掛かれなかったんです。 あぁ、もうそういう年齢かぁ……と思いつつ、だとしたら、もう余計なことはできない、本当にやりたいかどうかを吟味してやって

『天災と国防』を読む┃古典に触れる100日

久しぶりの投稿になってしまいました。読み終えたあと、ふせんを貼ったところを Evernote に書き出して、そこで感じたことや、特に印象に残った一文をモレスキンに書く、という作業をしているのですが、Evernote に書き出す時間がなかなか取れなくて。 えぇと、♯30分読書習慣 は細々と続けています。『後世への最大遺物』を読み終えた後、寺田寅彦著『天災と国防』を読みました。とあるブックフェア(6社合同の学術文庫フェア・チチカカコヘ)の冊子で興味を持ったのが、手に取ったきっか

『後世への最大遺物/デンマルク国の話』を読む┃古典に触れる100日

#30分読書習慣、101日目からの100日間は古典を読むことにしています。101~104日は、オイゲン・ヘリゲルの『日本の弓術』を読んでいました。 そして、105日目からは内村鑑三の『後世への最大遺物/デンマルク国の話』を読んでいます。 読み終えた今は、この本は講演録がベースになっているから、聞き手を退屈させないよう、ユーモアや関心を引く内容を交えながら進めたんだろうと思っています。ただ、先にどんな話が続くかがわからなかったので、このときは悲しい気持ちになりました。聞き手

本屋博に行ってから

2/1に二子玉川本屋博に行ってきました。ひとごみが苦手だから行かなくていいか、と思っていたのですが、やっぱり気になって。オープン間もなくから1時間半ほど滞在しましたが、参加された本屋さんの深い思いが伝わる、とてもよいイベントでした。ぐるぐる回った末、ふだん見かけない本を中心に何冊か選び、ほくほく幸せな気持ちで家に帰りました。いただいたチラシもとてもよかった。 でも、わたしには妙なクセがありまして。 みんなと一緒に楽しみたいのに、気づいたら全然違うところを見ていたり、多くの