書評 デザイン力の基本
令和元年 未来をひらく朝読書
「デザイン力の基本」
簡単だけど、すごく良くなる77のルール
著 ウジトモコ
版 日本実業出版社
何度か読み返しているこちらの書籍。
このところ、ミニセミナーや会議でプレゼンというか、PowerPointを使って説明することが多く、再度伝わりやすさについて考えていたので再読。
読書の目的は、
「思考のデザイン力を身につけ、企業の課題解決に活かす」
今回の著者との共鳴ポイントは、
いらないものを捨てる
分けるか捨てる
要素をまとめて整理整頓
先日、7日・8日・13日のセミナーの資料作成をしていたのですが、どちらもテーマは経営デザインシート。
7日は、これまで2回 ビジネスモデルキャンバスでビジネスモデルとマーケティングについて講義を行ってきたグループ。
これまでとこれからのマーケ戦略を考えたうえで最終回はこれからの「経営」を構想する時間。
8日と13日は、単発講座。
2時間一本勝負、で、これまでとこれからを創って頂くという「強引」な講座になりますが、完成を目指すというよりは、ワークを通じて、コミニュケーションを図ることに主眼を置いています。
「要素をまとめて整理整頓」というこの言葉。
ビジネスモデルキャンバスに、経営の要素を落とし込むとき、まさに必要な思考プロセスが、シンプルに表現されています。
なんどでも書きます。
まず、いらないものを捨てる。
本文では、「これは違うね」を明確にする。
その上で、「なんとなく」を計画的に使う。
そう、自分がふだん「いい感じ」と感じている「空気感」を意図的に挿入する。
いい感じ=伝えるテーマに沿っていることが前提です。
私が、最大に重要だと思ったのは、やはりこの5か所
①1シート 1トピック
→これ中々実践できませんね。
②沢山の人に伝えるためにはよりシンプルに
→町でたまにブラックボードの沢山の情報を詰め込んでい
るケースを見かけます。
たとえ文字が丁寧でも、ごちゃごちゃしていて、見る気が
失せます。
③デザインに一貫性を持たせる。
→あれもいい、これも可愛いとぶち込むケース
④フォントは2種類
→親戚同士のフォントを使う
⑤王道カラーは3色
→哲学を示す色、機能を示す色、保管する色
そして、最後にウジトモコさんからまとめの一言
デザインは資産である
資産価値としての数値化は難しいでしょうが、使い手によって無限の価値を生む「資産」であること。
デザイン思考は、思考回路を持つこと以上に実践プロセス=他者と共有しながら構造設計を積み上げるプロセスこそが大切と再認した1冊でした。
京都で「知的資産とビジネスモデルの専門家」として、活動しています。現在は内閣府の経営デザインシートの普及に勤めています。