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はぎれ日誌2


 あれから5枚刺しました。

 どの布も大体20~30㎝のはぎれだから、一日1、2枚は刺せるだろうと思っていたのに、途中から畝を出すことにはまってしまい、気づけば一枚一枚になかなかの時間をかけているのでした。

 でも、というか、そのおかげでというか、試してみたい刺し方を思いついて、今やってみているところです。想像に近い出来になれば主軸になってくれると思う。大きな布にもきっと活用できると思う。そして念願の、洋服作りにも取り入れられると思う。
 
 実は、服に刺し子を取り入れたいとはかねがね思っているのです。いるのだけれど、実際形になったのはほんの数枚。エプロン(服じゃないけど)、作務衣、ブラウス。など。

こんなの
こんなの

 これは平ぺったい襟に亀甲花刺しを刺したブラウス。作った年は夏中着た。私が刺し子をすることを知っている人は気付いてくれたし、知らない人は何にも言ってこなかった。そのくらいが心地良い。でもそのくらいのって、難しいんである。

 見て素敵でも、着たいと思うかは別の問題。無論過去に刺した作務衣は一度も着て過ごしたことがない。全く着たくない。縫っている分には作務衣は刺し子ととても相性が良いし、尻尾があったらずっとぶんぶんしてるだろうなって思うくらい好きな刺し子なんだけど、だからあんまり作る気がしない。一枚の布のままにしておけば掛けたり包んだりして愛でることができるのに、作務衣に仕立ててしまうと仕舞っておく刺し子になってしまうのが寂しくて。作りたい気持ちと裏腹に、作ろうと思った瞬間もう寂しい。

 はぎれの話から脱線してしまったけれど、とにかく、刺し終えたはぎれを床に広げて眺めていると、他のものにいかしたい気持ちが湧いてきて、忘れないように手帳にメモしながら進んでいます。この頃文字から気配が抜けていくのもあっという間なので不安です。忘れずにいられると良いな。

 あてもなくふらふら歩いていたら面白いものを見つけた気分です。はぎれ日誌はまだ続く予定。

 

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