まんまとCMの思うツボだった日。

 私はジャニーズについてあんまり詳しくないのだけど、山Pは好きだ。(名前は覚えてないのだけど。)
 細面で端正な顔立ちながら、鼻にこもるちょっと子供っぽい甘い声もいいなあと思う。
 最近ではネットフリックスの「今際の国のアリス」で全裸で出演していて、びっくりした。漫画でも全裸の役らしいのだけど、いや、その肉体美に驚いた!無駄な脂肪が一個もないのだ。大胸筋も腹筋の割れ目も臀筋も、本当に美しくて、生物とか解剖の教科書に載せてあったら、山Pの肉体美の見たさに、みんなきちんと勉強すると思う。というか、載せてくれ。

 そんな素敵な山Pがオンライン診療の「クリニクス」のCMに出ているのを見かけた。
 https://www.youtube.com/watch?v=zNZvcEXPM7I

 オンライン診療は定期的に薬が必要な病気とか、発熱で病院にかかれなくなった時なんて便利だから、ちょっと注目して流れてくるCMを見てみた。
 なんとオンラインで診療してから薬を自宅に届けてくれるらしい。「配送料はどうなのかなー」とか「保険点数は何の項目が上乗せされるのかなー」なんて考えながら見てたら、山Pが最後に放った言葉に脳が縛りつけられた。

「おダウンロード なさってください。」

 いや、聞き違いか。きっと「クリニクスを ダウンロードなさってください。」と言ったんだろう。

 日本語の「お」は現代では尊敬語や謙譲語、丁寧語など、色々な役目を果たしているが、「御」から来ているので、尊敬語から波及していったのかもしれない。私は日常会話では目上の方と話す以外、なるべく「お」は使わない。
 たとえば「お風呂」は「風呂」、「お醤油」は「醤油」と言った具合に、丁寧語にせず使う。
 昔、苦手な人と食事に行った際、「お茄子が出てきましたね。」と言われ、「『茄子』はただの『茄子』で丁寧にいう必要はないだろう。上流階級か!!」と腹の内で思ったことが原因かもしれない。

 山Pの「おダウンロード」の使い方が正しいとすると、
「このサーフボードで おサーフィンなさってください」とか、「こちらの書類、おコピーなさってください。」とかも正しくなるよね。と考えながら、「なんか気になるなあ。」と頭の中がクルクルしていた。

 そしてご飯を食べながらTVをつけたら、またクリニクスのCMが現れた!今度は聞き逃すまいとじーっとCMを見つめると、カッコいい山Pが甘い声で
クリニクス、おダウンロード なさってください。」
と言った!確かに言ったのだ!!

 確信を経て、インターネットでCMを再度見てみた。言ってる!やっぱり「おダウンロード」って言ってる!!と脳内「山Pおダウンロード祭り」を繰り広げてからハタと気がついた。

 わたし、CMの術中にハマってる??

 きっとそうなのだろう。このCMを作ったのは電通か?博報堂か?作った会社は知らない。でも、ちょっと奇妙な言葉の使い方で、失礼でもなく、誰も傷つかない。でもなんか違和感があって、もう一度確認したくなる。

 まんまと踊らされた。いやあ、あっぱれ。
 このアプリ、「おダウンロード させていただきます。」(二重敬語)

 
 


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