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カミングアウト、「分かってよ」じゃ何も分からない

カミングアウトの話、もうちょっとだけ続きます。

▼前回


ところで、そもそもカミングアウトって何のためにするのでしょう。

①全てを打ち明けて、ラクになりたい(隠し事や嘘を続ける苦痛から解放されたい)

②仕事や日常生活において、適切な支援や合理的配慮を受けるため


大きく分けてこの2つだと思います。

前回(上記)のnoteでは、①の内容を書きました。
今回はについて。


僕は障害者雇用(オープン就労)で就活することにしたので、企業に分かるようにカミングアウトをしなければなりません
(企業は採用にあたって合理的配慮をする義務がある)

なので、具体的に「病名は何で、こんな時にこういう症状があって、どういう配慮をしてほしい」と、書類や面接で説明する必要があります。


独りよがりのカミングアウトは意味がない

ここからは、姫野桂著『発達障害グレーゾーン』の一節を紹介します。(この見出しもそうです)

読んでてすごく印象に残った箇所があるのです。要約して引用します。


自分が経営難の会社の社長だとして、いきなり社員から「私は発達障害があってつらいんです!わかってください!」とだけ言われたら、どう思うか。

その社員は成績も悪く、客からクレームもくる。なのに「原因は発達障害です。わかってください」と理解を求められる。

あなたが社長の立場だったら、つらいはず
「わかってほしい」という一方的な要求ではなく、「こういうことで困っているから、こう助けてほしい。そうしたら私はこういう部分で貢献できる」と、具体的な手助けの方法や自分にできることを示す必要があるわけです。
「発達障害だから、本当の自分をわかってほしい」という主張だけでは、家族は「そんなはずはない」と否定してしまいますよね。


ほんとに的を射てて、そのとおりだよなあと思いました。

自分の病気や障害を相手にカミングアウトする時は、決して一方的になるのではなく、「具体的にどうしてほしいのか」を伝えるとともに、言われる側の気持ちや負担も考えること。

ギブアンドテイクとまではいかないにしても、相手に寄り添う、気遣う姿勢は見せる必要があると考えています。


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