徳川綱吉の脚気と練馬大根 その2(3分割)

体の具合が悪くなってしまった綱吉(つなよし)は、占いをする人に診てもらったんだ。
「う~む、江戸の土地で馬の字のつくところで、ゆっくりなされ。お裸足になって緑の草をお踏みなされば良いでしょう。」
と言われたんだ。早速江戸で馬の字のつく土地を見つけたよ。あった、あった。荏原郡(えばらぐん)には馬込(まごめ)、馬引沢(まびきざわ)。多摩郡(たまぐん)には馬橋(まばし)。豊島郡(としまぐん)では練馬(ねりま)だったんだ。なかでも練馬は方角がよかったんだよ。でね、早速その下練馬村にお屋敷を作ってそこにお引越ししていったんだよ。

脚気には大根が良いというので、尾張(おわり)から大根の種を取り寄せて練馬のお百姓さんの大木金平(おおききんべい)さんにお願いして作ってもらったんだ。練馬の土地は大根にぴったりだったんだ。秋になるとね、長さ3尺というから90センチくらいで、重さ2貫というから7.5キロくらいもある素晴らしい大根が取れたんだよ。早速食べてみると、とっても美味しかったんだって。綱吉は喜んで毎日のように食べていたんだって。大根やお豆やお芋やら、緑のお野菜も食べるようにしてたんだね。練馬は緑豊かな所だったから、外に出て裸足で草の上を歩いたり、馬に乗ったりして、体力もつけていったんだね。そんなわけで病気もだんだん良くなって3年後には、見違えるほど丈夫になってね、お城に帰れたんだよ。なので、1680年には5代将軍となっていったんだよ。

今日はここまで。また明日、ポン!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?