みかん栽培の北限ち

今日は、みかんのお話 だよ。 ポンと昔。 みかんは暖かい地域で栽培されているよ。 ジューシーなみかんは最高においしいね。 昔は、遠い南国からみかんを運んでくるのは大変だったから、 同じような物が地元でもできないかと工夫していたんだね。 天正年間、1573から1592年ごろ、 小田原から北条氏が みかんの苗木を武蔵の国に移植したというんだよ。 そこは今の埼玉県寄居町。 すぐ近くには北条氏邦(ほうじょううじくに)のいる鉢形城もあるからね。 この地区のみかん園は 標高230メートルから270メートルまでの日射量の多い南向き斜面に作られているよ。 ここでは盆地の谷底の気温よりも 上層部の斜面のほうが暖かくなる、気温逆転現象があるんだって。 夜、放射冷却によって 冷えた空気はだんだんに標高が190メートルの盆地の下の方に集まっていく。 反対に中間で暖められた空気は ゆっくり上のほうに登って行くんだって。 このみかん栽培地点での 年平均気温は14℃くらい。 最低気温はマイナス3℃くらい。 みかん栽培は、年平均気温が15℃以上で 最低気温はマイナス5℃以上で、 冷たい北風があたらないことが必要条件。 だからここがみかん栽培ができる 北地域のぎりぎりのあたりなんだね。 戦国時代のみかんは実が小さいこうじみかんで『ふくれみかん』という物だったよ。 今栽培されているみかんは『三河早稲』、『松山早稲』といって 早稲品種で、 10月中旬から12月中旬に食べられるみかん狩りのシーズンに合わせた物なんだ。 この時期には多くの人たちがみかん狩りを楽しんでいるんだって。 400年前の、北条氏政や氏邦たちもふくれみかんを食べていたことだよね。

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