徳川綱吉の脚気と練馬大根 その1(3分割)


ポンと昔。
本当、本当にあったお話ですよ。練馬(ねりま)で採れた大根は、「日本一の練馬大根」って言われているんだよ。な、な、なんと練馬の大根を食べて江戸時代の5代将軍、徳川綱吉(とくがわつなよし)ってお殿様の脚気(かっけ)という病気が治ったっていうすごいお話なんだからね。大根が薬になったってことだね。

今から300年くらいも昔のことだよ。江戸時代のこと。徳川家康(とくがわいえやす)から数えて5代目のお殿様になったのが徳川綱吉っていうお殿様だよ。
延宝(えんほう)5年というから1677年頃のことだね。その頃綱吉は31歳。群馬の館林(たてばやし)にあるお城のお殿様だったんだよ。だけれど、いつもは江戸の神田というところにあるお屋敷にいたんだって。綱吉はね子供の頃からお勉強が大大大好き。難しい本なんかも一冊全部暗記していたんだって。暗記というのはね、覚えちゃうことだからね。国語の教科書を一冊ぜ~んぶ覚えるなんて、難しいもんねぇ。綱吉はね、剣術のお稽古もしたけれど、たくさんの本を読んで書道にお茶のお稽古(おけいこ)やら歌詠み(うたよみ)なんかを毎日のようにしていたんだよ。お外には出ないで、ずっとお部屋でいろんな勉強ばかりをしていたんだよ。お食事はね、お殿様用の特別食を毎日食べていたんだ。今、皆が食べているような真っ白な白いお米と少しのおかずを食べていたんだね。それなのに体の具合が悪くなってきたんだ。足がむくんでブヨブヨしてきたり、何にもしていないのに、足がピリピリしてきたりね。で、とぉっても息苦しくてだるくて、起きていられなくなっちゃったんだよ。

今日はここまで、また明日。ポン!

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