西洋草履

日本で初めて靴をはいたのが、あの有名人だってね。 ポンと昔。 日本人が靴をはきだしたのが、江戸の終わり頃だってね。 『西洋草履』は、サンダルじゃなくて靴のことをこう呼んでいたんだってよ。 靴を初めてはいたのは、新しい物好きな坂本龍馬だったってね。 『潮風でごわごわになった桔梗紋の黒紋服どろりと垢じみた小倉の袴、陸奥多守る陸奥守吉行の落とし差し、それに足には大きなかいいん靴をはいていた』 司馬遼太郎さんの『竜馬がゆく』にはこんなふうに描かれているよ。 袴姿に靴をはいていたんだね。 周りの人は、さぞびっくりしたことだよ。 『世の中の人はなんとも言わば言え、 わが成すことはわれのみぞ知る』 竜馬が言った有名なことばだよ。 覚えておきたいね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?