四文銭がワンコイン(全1回)



今日はね、ボクの大好物のみたらし団子のお話しだよ。
串に刺さったお団子にあまじょっぱいタレがからんで、クーッ!!たまらなく美味しいよね。
串にお団子五個刺さっているのは関西地方で四個刺さっているのは関東地方なんだって。

ポンと昔。江戸時代のことさ。京都の下鴨(しもがも)神社では、葵祭(あおいまつり)や御手洗(みたらい)祭というお祭りがあったんだって。この時ね、串にお団子を五個刺した物をお供えしたんだ。串の先に一つ刺して、ちょっと間を開けてあとの四個が刺してあるんだ。一番上のが頭で下の四個は、手や体や足で人間を表していたんだって。こうしてお供えして、病気にならないように、ケガをしないように、ごはんがちゃんと食べていけるようにとお祈りをしていたんだね。その後に厄除け(やくよけ)といって、そのお団子を食べたんだって。悪いことが起きないようにって食べたんだ。

氏子(うじこ)さんたちは、たくさんのお団子を作って、社(やしろ)の茶店でそれを売って、たくさんの人たちに厄除けをしてもらったんだね。

これがお団子の始まりって訳さ。

そのみたらし団子が江戸にも伝わっていったんだ。お団子は一串五個で五文だったよ。お団子一個、一文って訳だったんだね。江戸でもお団子は大評判さ。

ところがさ、江戸時代の終りの頃に四文銭というお金が出回るようになったんだって。そこで四文銭、ワンコインで買えるようにとお団子を五個から四個にして売ることにしたんだ。文政(ぶんせい)年間、1818年から1830年の頃にもなると、一串五個のお団子は珍しがられたってことだよ。こちら関東地方では、みたらし団子は一串四個さ。今度みたらし団子を見つけたら、数えてみてね。江戸時代に出された四文銭でお団子四個の名残りが、令和のこの世にも受け継がれているだなんて、何か面白いね。

ボクは、みたらしの甘じょっぱいお団子が大好きさ。あんこに海苔にお醤油といろんな味があって嬉しいよね。今度おやつに買ってもらおうか。

今日も読んでくれてありがとう。
お休み、ポン!

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