天照大神(あまてらすおおみかみ)と天岩戸(あまのいわと)その2(全4回)


天照大神(あまてらすおおみかみ)は鎧(よろい)を着て、弓と矢を持って大勢の女性のものたちと待ち構えていました。ところが、
「おお、お姉さま。そのお姿はどうされたのですか。私はただお姉さまに会いたかっただけです。この清らかな気持ちの証(あかし)にそこの天の川で子供比べをいたしましょう。」
この子供比べをすると、その心の様子が分かるのです。天照大神はスサノオの持っていた刀を取って3つにパチリパチリと折ると口に含んでから、プッと吹き出しました。すると、ふわっと香しい(かぐわしい)香りがして美しい小さな3人の女神さまが現れました。次にスサノオは天照大神の髪飾りを受け取ると、ガリガリと嚙み砕いてプッと吐き出しました。すると、5人の勇ましい男の神さまが現れました。
「この5人は私の髪飾りから産まれましたから、私の子ですよ。女神たちはお前の刀から産まれたのですから、スサノオ、お前の子ですよ。やましい気持ちは無かったのですね。ホッとしましたよ。」
「私の心が清らかだから、こんな美しい女神が産まれたのだ。勝った勝った!」
スサノオは勝った勝ったと、大はしゃぎです。調子に乗って大げさに喜びながら暴れていきました。お姉さまの大切な田んぼを踏み荒らしたり、お尻を丸出しにして踊ってみたり、挙げ句の果てには、お姉さまの神殿の屋根に穴を開けて、その中へと馬を放り込んだりしたのです。すると、その中で衣を織っていた織り女(おりめ)が死んでしまったのです。織り女は神さまの衣を織っていたのでした。天照大神はそんなスサノオを見るのがいやで、とうとう高天原にある天岩戸(あまのいわと)という石の洞穴(ほらあな)の中に入って岩の扉を固く締めてしまいました。

今日はここまで。
読んでくれて、ありがとう。
また明日。ポン!

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