無い物があったって その1(全2回)


今日はね、学校で使っている歴史の教科書に書かれていることも、進化しているっていうビックリのお話しさ。ポンと。たった30年くらい前のことだよ。

2000年ちょっと前までのことさ。江戸時代の{士農工商}(しのうこうしょう)と呼ばれていた身分制度のことが、ビックリすることになっているんだ。この頃の教科書にはね、{江戸時代には、士農工商という4つの身分があって、それぞれ厳しい上下関係になっている}と書かれてあってね。先生は、「士は武士の事で一番身分が高くて、農工商を支配している。農は農民のことでお米を作っているから、お侍(さむらい)の次に偉くしておいて、いい気分にさせておいて、年貢をガッチリ取る。そうして、工は物を作る者たち。商は商人。お金を扱う者は身分が低いんだ」って説明してくれていたんだよ。

ところが、な、なんと、なんとだよ。この士農工商ってのは、なかったことなんだって。作り事だったんだって。パパママやおじいちゃんやおばあちゃんに言ったら、ビックリされるよ。

1983年に出されている教科書にはね、「幕藩(ばくはん)体制を維持し、強固にするためには、社会秩序を固定しておく必要があり、そのために士農工商の身分の別を立て、支配者としての武士の地位を高め、農工商との間には厳格な差をつけた」とあるんだって。

これが、1997年に出された教科書になるとね、「近世社会は、身分の秩序を基礎になりたっていた。武士は政治と軍事を独占し、さまざまの特権を持つ支配身分で、被支配身分としては、農業を中心に林業漁業に従事する百姓、手工業者である諸職人(しょしょくにん)、商業を営む商人を中心とした都市の家持町人の3つが主なものとされた。こうした身分制度を士農工商と呼んでいる。」って、最後は{読んでいる}となっているでしょ。

おっと、今日はここまで。
続きはまた明日。
読んでくれて、ありがとう。ポン!

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