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ゲームアプリ探訪記その1『Magic Survival』

https://play.google.com/store/apps/details?id=com.vkslrzm.Zombie

はじめに


今回紹介するゲームは「LEME」が配信している『Magic Survival』。配信しているプラットフォームは2022/08現在だとGoogleplayストアのみ。
ジャンルはストアページによるとミニゲームとあるが、ゲーム内容としては見下ろし型のガンシューティングに近い。

タイトル画面。各項目に関しては後述


ゲームのルールは至ってシンプルで、プレイヤーは魔法使いを操作して迫りくる敵から倒されるまで出来る限り長く生存するというものになっている。
つまりこのゲームにおけるゲームオーバーは敵に倒される事だが、ゲームクリアもまた敵に倒される事というわけだ。

プレイまでの流れ

1.ステージセレクト〜ゲーム開始まで

ステージ選択。メモリは生存時間を示している

それではゲームの流れを説明しよう。今回は初プレイを想定した説明となる事を予めご了承願いたい。
まずタイトル画面の「START」をタップし、上のステージ選択の画面に移動する。
ステージを選んだ後はクラス選択の画面に移り、使いたいクラスのアイコンをタップして「Select」をタップする事でゲームが始まる。最初は「Wizard」しか使えないのでそのまま始めてしまって問題ない。

 クラス選択画面。この画像では全て後述するMasterになっている

2.ゲーム開始〜戦闘準備

ゲーム開始時点の画像。画面中央にいる人型が自機=プレイヤーとなる

ゲームが始まると、プレイヤーはいきなり何もない荒野に放り出される。すると画面の端から黒い靄の塊が近づいてくるわけだが、この黒い塊が本作における敵となる。
開始直後のプレイヤーは「Magic Bolt」と呼ばれる自動的に最も近い敵に向けて放たれる魔法の弾丸しか持っていない。この魔法でも最初に出現する敵ならば一撃で倒す事が可能だ。しかしすぐに敵の数が多く処理しきれない事に気付くだろう。そのためプレイヤーは最も敵の少ない方角に向けて移動する事となる。本作は仮想パッドをスライドさせて移動する方法を取っているため小回りが利きやすく敵の攻撃も体当たりしかしてこないため、余程のことがない限り最序盤である開始直後から3分経過までの間に死ぬことはないだろう。

しかしただ逃げ回るだけでは増え続ける敵にいずれ潰されてしまうというのは変わらない。レベルアップして強くなる必要がある。そこでプレイヤーは広大なステージに存在する二種類のアイテムを求めて歩き回る。それが「MP Orb」と「Treasure Chest」、要するに経験値と宝箱だ。
まず「MP Orb」についてだが、この効果は経験値に当たるMPを増やすアイテムで、これは集められなければ詰みと言っても差し支えのない程序盤で重要なアイテムである。というのも前述した通り開始時点のプレイヤーの攻撃能力がひ弱なのもあるが、実は敵を倒して得られるMP(=経験値)は雀の涙程度であり、中盤以降に現れる大量の敵の群れを薙ぎ払える位の戦闘能力がなければレベルアップの手段として活用出来ないという事情もある。

画面最上部の青いバーが現在貯まっているMPの量を示している。これが左端から右端まで行くとレベルアップとなる

そのため最初にプレイヤーはこの青や黄、紫に輝く球体を集める必要があるのだ。

「MP Orb」。紫>黄>青の順に増加量が変化する

敵から逃げつつレベルアップを果たすと画面が一時停止し下の画像のような状態になる。

レベルアップの画像

プレイヤーはこの3つの魔法から一つ選択して取得する事で攻撃能力がパワーアップする。気に入らなければ何も取らずにレベルアップに必要な分の何割かのMPを取り戻しレベルアップし直すというのも可能ではあるが、ここでは一番上の「Incineration」を取る事とする。この魔法は発動中プレイヤーの進行方向に向かって縦長の炎を複数放射するというものであり、序盤のプレイヤーの助けになるお勧めの魔法の一つだ。

左側に向けて放たれているのが「Incineration」。序盤では突破力があるので頼りになる

魔法には白文字の攻撃系のものと緑文字のステータスを強化するものの二種類がある。最初のうちは攻撃系の魔法を取るようにしておくと序盤が楽になるだろう。レベルアップのコツは一度覚えた魔法のレベルを重点的に上げていく事だ。単純に性能が向上する上、一定のレベルになるとアップグレードで性能が変化しより強くなる。アップグレードについては序盤では運が絡むので中盤以降の解説で述べる。

続いて「Treasure Chest」についてだが、これに触れると「Artifact」と呼ばれるアイテムを取得できる。

「Treasure Box」。黒>灰>茶の順に高いレアリティのArtifactが出やすい

これらのアイテムは特定の魔法の発射数を増やしたり全ての魔法の威力を上げたりといったレベルアップ以外での強化要素となる。レベルアップと違う点は最大10個までしか装備出来ないという事だ。そのため不要な物と入れ替えたかったり取得したくなかったりする時は「Discard」で破棄し、欲しい物なら空いてる装備欄に「Equip」で入手とその都度選択していく必要があるのだ。


Artifact取得画面。今回取得したのは最高レアリティでなおかつ効果が腐らないクールダウン短縮の「Black cat」

レベルアップとArtifact収集の2つに専念しようやく敵と戦えるようになるまで大体5〜10分程かかる。その間に敵の数も増え、ところどころに先程までとは違う見た目の敵が現れている事だろう。次からは敵の性質や魔法のアップグレードと中盤でかつ初心者の壁に当たる10分前後からの立ち回りについて解説していく。

3.敵変化〜15分経過

冒頭でこのゲームはゲームオーバー=ゲームクリアという説明をしていたが、実は一応のクリア条件に当たるものがステージごとに設定されている。それが15分以上生存する事と30分以上生存する事だ。
これがどういう事かというと15分生存で次のステージが解放され、30分生存で本作の世界観を記した「Journal」という項目が15分生存の解放分と合わせて1つのステージにつき2つずつ埋まるというシステムになっているためだ。
そのためプレイヤーは最低でも15分間生き延びる必要があるのだが、ここで問題になるのが敵の種類と数の増加である。

上の画像は今回のプレイでの10分経過した時の様子なのだが、明らかに敵の密度が濃くなっているのが分かる。そしてどう見ても危険そうな外見の敵もいる。
特に危険なのが赤色の敵で、これらの敵は通常の敵の数倍近い攻撃力を持っておりプレイヤーに一撃で瀕死あるいは即死級のダメージを与えてくる。ただダメージが高いだけならともかく、こいつらは耐久力もある。これまでのレベルアップを重ねてきた魔法であっても処理に手間取ってしまうだろう。
そこで魔法のアップグレードが重要になる。ある程度レベルアップすると次のレベルアップの際にレベルアップ時の効果を記してある欄に青い文字が書かれている時があるのだが、その時にその魔法をレベルアップする事で行われる。

アップグレード画面。これは「Incineration」の一回目のアップグレード

アップグレードは3つの特性を持つ魔法に派生させるシステムで、大抵の攻撃系の魔法なら二回アップグレードが可能となっている。一回目では主に魔法のサイズを強化したり魔法の発射数を増やしたりといった些細な強化が多いが、二回目になるとより大きく派生し炎が3つに分裂したり範囲が狭くなる代わりにクールタイムが無くなり発動し続けるようになったりと使用感が別物になる。基本的に初心者なら上の特性を選んでおけば外れは無いと思われる。左右の特性は癖が強かったり入手したArtifactや最初に選んだクラスの性能に左右されやすい物が少なくないため、慣れないうちは上の特性を取るようにしておくのが良いだろう。
余談だが、過去のバージョンではプレイヤーが覚えている二種類の魔法から特定の組み合わせを選ぶ事で使える仕様だったが現在のバージョンではこの仕様はプレイでのマイナス面が目立つからか削除されている。
使っている魔法がある程度二回目のアップグレードを済ませた頃になると移動するのもままならない程の敵の大群が四方八方から押し寄せてくる事だろう。

15分経過した時のプレイ画面。敵の密度がより濃くなっている

猛攻を耐えしのぎようやく15分が経過した辺りから、敵の密度は更に濃くなっていく。この時点で初プレイだとかなり厳しい状況に追い詰めれていくのであまり30分にこだわらずに長く生きられるように祈ろう。

4.ゲームオーバー〜自機強化

倒された時の画像。1プレイにつき一度だけ広告を視聴して復活するかゲームオーバーか選択出来る

残念な事に今回は29分でゲームオーバーとなってしまったが、1プレイにつき一度だけ広告視聴で復活する事が可能となっている。ただし今回の場合は単純に自機の性能が敵の物量に勝てなかった事から素直にゲームオーバーを選ぶことにした。操作ミスで死んだ時以外は大抵敵の硬さに自分の魔法とArtifactの組み合わせが勝てなかった事が多いので潔く諦めるのも頭に入れておいた方が気が楽になるだろう。


プレイ後のスコア精算画面。今回のプレイで得たスコアに応じてクラスがアンロックされる仕様になっている

プレイの結果によって新ステージや世界観が開示される事は前述した通りだが、プレイする度にその結果に応じて新しいクラスを解放するためのポイントや自機を強化するためのポイントも獲得するようになっている。また使用したクラスも熟練度のようなポイントが設定されており、これが100%になると「Master」となり元々持っていた能力が強化される。1プレイにつき最大50%まで獲得するので最低でも2回ずつクラスを使うようになっている。
こうして強化や新しいクラスを獲得していく事でより長く生存し、より楽にステージ攻略を進めていくのがこのゲームの全体的な流れとなる。

総評

全てのクラスをMasterにしてかつ最後のステージまで30分生存をした上での感想になるのだが、選んだ魔法とArtifact、クラスの組み合わせから最適な物を選んで自分なりに最強を目指していくというシステムは『アーチャー伝説』などのローグライトに近いと感じた。迫りくる無数の敵にいかに対抗していくかを考え組み合わせを考えるというのは中々楽しくつい50時間近く遊んでしまった程だ。
その一方で独特の陰鬱とした世界観やBGMがなくただ音が鳴り響くプレイ体験は否寄りの意見が出るのも仕方ない所はあると思う。
本作はとてもシステムが良く出来ており、多くのクローンゲームが生まれている(一部はもう少し節度を持って欲しいが)。そしてこれを参考にしたのがあの人気ゲーム『Vampire Survivors』というのだから確かな影響力を感じさせる。
実はまだ本作は正式バージョンではないのでもしかしたら来年にはまた違うゲーム性になっているかもしれない。これまでの仕様変更もユーザーの方を向いた改善が多いので期待して待ちたい。

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