「白菊」という名前の日本酒
日本酒の名前って色々とありますが、
結構同じ名前の日本酒もあったりしますよね。
男山、鬼殺しもいくつかありますし
白菊、
あとは◯◯正宗、◯◯美人もそうですね。
今回は「白菊」が全国にいくつあるのか、
由来は何なのか、なぜたくさんあるのかを
調べてみようと思います。
その前に日本人にとって「菊」とはどのような存在かを知っておく必要がありそうです。
【日本の国花】
桜と菊の二つ。
【天皇家の家紋】菊の御紋。
鎌倉時代に後鳥羽上皇が刀のしるしに菊の銘を付けたのが始まり。
【菊の節句=重陽の節句】身体に気をつけなければならない節目の節句には菊の花入りのお酒が飲まれていたようです。
では各地の「白菊」をご紹介します。
1.奥能登の白菊(石川県・白藤酒造)
菊は格式高く日本を代表する花であり、不老長寿を願う意味も込めて「菊」にしたそう。
名字の「白藤」、屋号の「白壁屋」、そして船も「白永丸」と必ず白がついているので「白菊」になったと推測されます。
2. 白菊 (茨城県・廣瀬商店)
新酒を寝かせて夏越させて 秋口にまろみを帯びて柔らかくなった いわゆるひやおろし。
ちょうど日本酒が美味しくなるその時期に咲くのが菊の花。中でもやはり白が最も格式高く高貴な色。
そのような理由から「白菊」と名付けられたそうです。
3.土佐しらぎく(高知県・仙頭酒造場)
初代 仙頭菊太郎の「菊」の文字をとり、
また白菊のように清らかで綺麗なお酒を醸したいという思いから命名しました。
4.大典白菊(岡山・白菊酒造)
日本酒が最も円熟する秋の、日本を代表するような花「白菊」。
昭和天皇の御大典の年に全国品評会で金賞をとった記念に「大典」をつけました。
5.白菊(佐賀県・瀬頭酒造)
メインブランドの東長の他、二級酒はずっと白菊の銘柄で出していたそう。
日本らしい花、格式高い、日本酒が美味しくなる秋に咲く花、という理由は他の蔵と同じです。
6.東白菊(埼玉県・藤橋藤三郎商店)
関東の東(深谷市)で造り、酒の清らかさを白、
清酒の良い香りを菊で表現しています。
と、現在も酒造りをしていて存在している「白菊」は上記6蔵でした。
共通しているのは
菊は格式が高く、日本酒の美味しくなる秋に咲く花、というのがあるようですね。
白菊の名の通り
凛とした、綺麗な日本酒です。
皆さんも見かけたらぜひのんでみてくださいね。
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