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朝ドラを人生で初めて全話観てみた感想「カムカムエヴリバディ」

2021年の11月から2022年の4月まで放送されたドラマ【カムカムエヴリバディ】を全話視聴したのでその感想を残しておきます。ドラマの内容の感想というよりかは、朝ドラというものを人生で初めて通しで観て思ったことを記していきます。なのでネタバレ等はほとんどありません。

そもそも朝ドラって何?

名前はよく聴くけど観たことないという人も多いのではないでしょうか。かく言う自分もその一人でした。

朝ドラとはNHKで1961年から放送されている連続テレビ小説のことです。一般的に放送されているドラマとは以下の点が異なります。

①1話が15分
②平日の月曜~金曜にかけて毎日朝の8時から放送される(週に5話)
③半年間放送される(全話で約120~150話)

いや週に5話進むって何……???????

いつも見ている人からすればそれはそうだが? と言われそうだが、こちとらアニメか夜にやってるドラマくらいしか観たことがないので、まずその展開の速さに驚きます。

アニメが1クール(3ヵ月)で12話やってる間に朝ドラは60話進みます。1話が15分と少し短いことを加味してもアニメやドラマの5倍です。化け物か?????

なので俗にいう『溜める』という行為ができないということに気付きました。だって2週間観なかっただけで10話溜まるもん……。


カムカムエヴリバディを観たきっかけ

おたくが朝ドラを観ることになったきっかけですが、声優の種崎敦美さんが毎週やっているラジオ「種崎敦美の寿司食いてェ!!」の好きなことを語るコーナーでおすすめされていたからです。きっかけがおたくすぎる。
でもこれがなかったら観てなかったと思うので感謝の気持ちでいっぱいです。案外どこからきっかけになるか分かったもんじゃないからおもしろい。


カムカムエヴリバディとは

岡山・大阪・京都を舞台として大正・昭和・平成・令和の四時代をラジオ英語講座とジャズと時代劇と共に生きた母娘孫三代の1925年から2025年まで100年間に渡る悲喜劇を描いた作品です。

激動の100年間を生きた3人の主人公が登場するのが特徴です。

一人目の「安子」が1925~1951年
二人目の「るい」が1962~1976年
三人目の「ひなた」が1983~2025年

を担当します。この三人はそれぞれ祖母、母、娘の関係に該当します。

史実通りに話が展開されていくので勿論、戦時中の話も含まれます。ラジオ英語講座が主題となっているので、戦時中の英語の取り扱いについても話が絡んできます。


安子編

ネタバレにならない程度に感想を。
舞台は岡山、全ての始まりかつ全ての視聴者がこの頃は良かったと思わざるを得ない時代です。第二次世界大戦の影響を諸に受けており、最も精神ダメージを受けたのもこの章となっています。
安子役の上白石萌音さんの演技が良すぎる。「もえね」かと思ってたけど「もね」と読むことを最近知りました。劇場版ポケットモンスターのココの声を担当された妹の上白石萌歌さんも「もえか」だと思ってたら「もか」と読むらしいです。こいつ俗世に疎すぎるだろ……。

後に良くも悪くもこの頃の幸せそうな回想がボディブローのように鳩尾を殴ってきます。ガンダムSEEDのニコルを彷彿とさせます。安子のたどたどしい「メイ アイ ライト ア レター トゥ ユー?」からの返事が最強すぎるんじゃ。

勇ちゃんが一番好きなキャラなので序盤から勇ちゃん視点で物語を観ていました。当然のように感情がぐちゃぐちゃにされました。『やがて君になる』を佐伯沙弥香視点で観ていたときと全く同じことが起きているんですがそれは……。この手の立ち位置のキャラが好きなんでしょうね。

19~20話にかけてのお話は自分が今まで観たドラマやアニメ、小説や映画を含んだ全ての創作物の中で一番心を揺れ動かされて涙を流したものでした。ここだけでも観る価値があります。いや、まじで。


るい編

ここから主人公が安子の娘──るいに変わります。舞台は岡山から大阪へ。

主人公が変わることは前々から知ってはいましたが、どんな感じになるのかは全く分かっていませんでした。哀しい死別があるのか、はたまた、ただ単に視点が変わるだけなのか。

イメージとしてはアイカツ!の星宮いちごから大空あかりへの主人公交代みたいな雰囲気になるのかなぁと思っていました。主人公は変わるけど世界観は同じだし、たまに先輩となった旧主人公も出てくるみたいな。

それがああなるとは思わないじゃん????

英語というテーマが最悪にも上手く合わさってしまい、もう感情は死滅しました。あいへいとゆー…………。

このシーンも後に回想として無音、無言で何度か襲い掛かってきます。もう許してくれよ。

ただこのシーンがあったからこそ、最終話の直前のハッピーエンドに繋がるのが本当にすごい。脚本家の頭の中どうなってるんだ。自分もこんな物語を書いてみたいものです。


ひなた編

さらに主人公がるいの娘からひなたへと変わります。舞台は大阪から京都へ。

個人的な話ですが、京都在住なので太秦映画村といった知っている土地が舞台になっているのが嬉しかったです。まあ行ったことないんですけども。

全ての物語が収束する場所です。親子三代の波乱万丈の悲劇がハッピーエンドへと返り咲く様は本当に素晴らしかったです。終盤にかけての圧倒的な伏線回収がたまらん。

1925年~2025年の100年を紡ぐ物語。1925年は経験したことのない過去の話ですが、2025年は3年後の近い未来です。ひなたの「これから」は最終回から続いていくのかと思うと胸が熱くなります。


是非観てほしい作品ではありますが、今から観ようと思うと手段が限られています。
U-nextの一ヵ月無料体験キャンペーンを登録するともらえるポイントでNHK見放題パックをちょうど購入できるので、そちらを使用すると1ヶ月間は観ることができるようになります。僕も序盤はこれで追いつきました。

気になった方はそちらで5話まで観ていただいて、おもしろいな~って思ってもらえたら20話まで観てください。僕が世界で一番号泣した回なので。

次の朝ドラも既に決まってるみたいですね。舞台は沖縄だとか。最後まで観るかは分かりませんが、せっかくなのである程度視聴しておもしろそうだったら継続視聴してみようかなぁと思ってます。

最後に、カムカムエヴリバディの制作に関わってくださった全ての人物、カムカムエヴリバディをお勧めしてくれた種崎敦美さんに感謝の意を述べて終わりにしようかなと思います。本当にありがとうございました。





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