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韓国ドラマや映画で北朝鮮はどう描かれてきたか。

韓国映画では、南北問題を題材にした作品が多くある。例えば

「シュリ」(1999年):北朝鮮の凄腕女性工作員が液体爆弾CTXを手に入れようとするスパイアクション

「JSA」(2000年):南北の共同警備区域で起こった武力衝突事件の真相を追うサスペンスドラマ

「モガディシュ 脱出までの14日間」(2021年):ソマリア内戦に巻き込まれた韓国と北朝鮮の大使館員たちの生死をかけた脱出劇

「工作 黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男」(2018年):北朝鮮の核開発の実態を探るために潜入した韓国のスパイの命を懸けた工作活動



これらの映画では、北朝鮮は敵対的な存在として描かれることもあれば、同胞として共感や協力を見せることもあった。南北関係の変遷や複雑さを反映した作品だと言える。

政権との関係も影響する。北朝鮮と敵対的な政権時代には、北朝鮮像も厳しいものになる。
友好的な時代には、北朝鮮との協力がテーマとなり、北朝鮮の人びとの人間性に焦点が当たる。

シュリとJSAが北朝鮮との和解と協力を進めた、金大中大統領時代だったのは、偶然ではない。

韓流ドラマ「愛の不時着」が日本でヒットした。その理由としてはいくつかの理由がありそうだ

韓国の財閥令嬢がパラグライダーで北朝鮮に不時着し、北朝鮮軍のエリート将校と恋に落ちるというストーリーだ。

絶妙な状況設定:南北の分断という韓国の現実を背景にした不可抗力の愛の障害は、視聴者に切なさを感じさせるとともに、スリルやサスペンスを高める。

新しいヒロイン像:社会的にも自立し、自分の道を切り開くヒロインは、新しい時代の女性像を象徴し、日本の女性視聴者の共感を集めた。

潤沢な資金で壮大なスケール:Netflixが出資したことで制作費が確保され、海外ロケやCGなど映画並みのクオリティーで作られた作品は、視覚的にも魅力的だった。

さらに脱北者からのインタビューを基にし、北朝鮮の人や風景のリアルな再現も視聴者を引きつけた。北朝鮮風の話し方や、独特の用語も忠実に再現しており、生きた北朝鮮の教科書となっている。

俳優陣の魅力:主演のヒョンビンとソン・イェジンは韓流スターとして日本でも人気が高く、2人の結婚発表も話題になった。

また、北朝鮮軍や村人たちを演じた俳優陣も個性的で印象的だった。特に私のお気に入りはキム・ソニョンだ。
舞台出身の演技派であり、ドラマを盛り立ててくれている。

以前書いた文章です。


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