信なくば立たず 孔子
この言葉はもちろん、元は中国語だ。孔子の言葉だからだが、英語でも味がある。
スピーチするときには3つ例示しろとはよく言われることだが、その基本を踏まえている。
弟子の子貢(しこう)が 政治の要道(大切な道)を尋ねた。
先師が答えられた。
「食(食料)を豊にし、兵(軍備)を充実し、民に信(道義)を持たせることだ」
子貢が尋ねた。「どうしてもやむなく、捨てなければ為らないときに、この三つの中どれを先に捨てればよいでしょうか」
先師が言われた。「兵(軍事)を捨てよう」
子貢が更に尋ねた。「どうしてもやむなく捨てなければならないときに、
この二つの中どれを先にすればよいでしょうか」
先師が言われた。「食を捨てよう。昔から食の有無に関わらず、人は皆死ぬものだ。
然し人に信がなくなると社会は成り立たない」
最後の「民信無くば立たず」という部分が一番良く知られており、小泉純一郎元首相の座右の銘だった。
「政治は民衆の信頼なくして成り立つものではない」という意味だ。
原文は
「民無信不立」
(『論語』顔淵第12)となる
最近問題になっている自民党の裏カネ問題を見ていると、孔子の教えの逆をやっている。
軍備や経済ばかりをアピール
し、国民の信頼を裏切っている。
ウクライナ戦争では、一時もてはやされたゼレンスキー大統領も、信を失いつつあるのではないかな。
孔子は、紀元前551年9月28日(新暦)に、中国の山東省曲阜(きょくふ)で生まれた。今から約3000年前のことだ。とすると、
彼の教えはこんなに長い間伝えられてきたが、守られなかったことになる。
20年ほど前に曲阜に言ったことがある。占い師がたくさんいて、私も自分の人生を占ってもらった。孔子の子孫と名乗っていたが、じつはこの町には、自称「子孫」を名乗る人が無数にいる。
「あなたは今後、人生でさまざま望みが叶う」とおだてられ、勧められるままに印鑑を作ったなあ。孔子ビジネスが逞しかった。
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