チームが機能するとはどういうことか 読書メモ その

チームが機能するとはどういうことか を読んだが、なかなか内容が難しいので、章ごとに自分の感想を交えてまとめる。

心理的に安全な場をつくる

現代社会の知識集団型の組織において必要な協働を阻害するのは、対人不安ー個人的なやりとりや人との付き合い上のリスクに関する不安ーである。

しかし、リーダーは心理的に安全な環境を作ることで、この不安に対応することができる。

信頼と尊敬

心理的安全があれば、厳しいFBが飛び交ったり、難しい話し合いができる。それは、ミスをしても人から罰せられたり評価を下げられたりしないからである。

チームの結束性は、異論を唱えることの積極性を下げてしまうという研究結果が出ている。

結束している多くのグループでは、重要な問題についてどうやらみんなの意見が一致しているらしくそのために生まれている調和を乱したくないと人々は思う。

一方で、心理的安全は反対意見が歓迎されたりする雰囲気について述べている。

職場等で意見を言えずにいる場合、力のある人にどう思われているか不安であるからなのである。言ったところでどうもならない、なんて思っていない。一般的に、意見を言おうと決めたとき、信頼できているということだ。

職場における対人リスク

四つのイメージは以下の通り

・ 無知だと思われる不安
・ 無能だと思われる不安
・ ネガティヴだと思われる不安
・ 邪魔をする人だと思われる不安

人が重視するのは、能力よりも優しさや信頼できるかどうかや、正しい行いをする人かどうかである。

チーミングと学習にとっての心理的安全

7つの明確なメリットが、心理的安全にはある。

・ 率直に話すことが推奨される
・ 考えが明晰になる
・ 意義ある対立が後押しされる
・ 失敗が緩和される
・ イノベーションが促される
・ 成功という目標を追求する上での障害が取り除かれる
・ 責任が向上する

心理的安全は、ただ仲のいい組織をつくるという文脈で捉えるの間違っている。人々が進歩や革新に必要なリスクを冒しつつ安心感を覚えられる環境をつくるということだ。

画像1

(A survey measure of psychological safety — Taken from: Amy Edmondson, The Fearless Organisation, p. 20)

心理的安全に対するピラミッド型組織の影響

地位が低い人は一般的に、地位が高い人に比べてあまり心理的に安全だと思っていないケースが多い

権力を持つ人が高圧的に、しかも最初に話をすると、それが本来の意図ではなかったとしても、人々はいっそう自分で自分にブレーキをかけてしまう。

リーダーの仕事は、上手に質問することであり、メンバーから情報を聞き出すこと。

心理的安全を高める

心理的安全を直接的かつあからさまに生み出そうと重点的に取り組むのは、必要な変化を生み出す方法としては間違っている。

リーダーは、メンバーを尊敬していることを、とりわけメンバーが持っている専門知識やスキルを認めることによって、はっきりと伝えなくてはいけない。

心理的安全を高めるリーダーシップ行動を8つあげる

・ 直接話のできる、親しみやすい人になる
・ 現在持っている知識の限界を認める
・ 自分もよく間違うことを積極的に示す
・ 参加を促す
・ 失敗は学習する機械であることを強調する
・ 具体的な言葉を使う
・ 境界を設ける
・ 境界を超えたことについてメンバーに責任を負わせる

失敗など悪い知らせに対する抵抗感をおくびにも出さない一方で、パフォーマンスと責任について期待することをはっきりと伝える必要がある。

まとめ

心理的安全は仲良くしてパフォーマンス基準を下げるという意味ではない。むしろ、グループが高い目標を設定して、協働と集団的学習によってその目標を目指して努力できるようにすること。

心理的安全はリーダーシップが重要だが、命令されても生み出されるものではない。むしろ、特定の行動を必要とする。

心理的安全な環境を作るときは、グループの仕事や、それがどのように変化してきているかや、しっかりやり遂げるために何が必要かに焦点を当てるべき。そうすることで、人々が自ら心理的安全を見出すことになる。

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