渋谷PARCOにきてみた(やっと)

リニューアルオープンしてはじめて渋谷PARCOにきた。
人の投稿みてて、なかなか面白いことになってるような気がして。

渋谷のPARCOといえば、PART1だの2だのがいつも迷わしく、私が好きなのはPART 3だった。
買えない値段の服をさっと眺めるだけ。みたいな場所。でもたまに「行かなきゃ!なんか取り残されてる気がする」と焦って行くことになる場所。
ネットで服なんて買えない、なんでもキラキラして見える年齢の時に、PART 3があってよかった。
足を運ぶという行為自体に、ワクワクのある場所だった。

新卒で入った出版社では、地下のパルコブックセンター担当になり、
そういえばあのイケメンの店員さんにはだいぶお世話になった。イケメンなんだけど本好きでマニアックな感じが伝わってくる人だった。
パルコブックセンターは、渋谷も吉祥寺も、確か池袋も閉じてしまったよ。

リニューアル渋谷PARCOはどうだったか。屋上までぐるぐる回ってみた。洗練されてるということなんだと思う。文化発信基地パルコの威信にかけ、考え尽くされてるんだと思う。

フロアごとの雰囲気が少しずつ違い飽きる感じがない。地下のフードエリアは確かに面白い。はしごとかしたくなる気もする。
ナディッフとか久しぶりにロゴ見たし、ほぼ日入ってたり。ポケモンと任天堂のショップは混んでたり。
なんやらとにかく日本/TOKYO/カルチャー/再生/ここから。みたいなことなのかなって思うんだけど、
綺麗すぎる、どことも変わらない商業施設である印象。しょうがない。似ないほうがおかしいだろうし。
シャビーさや崩し方がお行儀よくて、ようはまあ作り物なのが伝わってきて、枠の中での雑多。みたいな印象。そらガレージでやってる訳じゃなくて都会の気密性高いビルの中なんで、リアルな雑多さを感じさせろってほうが無理あるんだけど。

若い子とファッション尖ってる人とがフロアを行き交い、
おしゃれ子連れを何組か見かける(子どもの着る服はハイブランドっぽい似かよりがある。とくにおしゃれを決める日なのかもしれない)

一方ふつーのおじさんおばさんとかはなかなか見かけない。
ふつーのおばさんって私のことだ。

飲食に関して言うと、バラツキがある。というか差が極端。たぶんSNS拡散うまくいってる店が混んでる。
博多のハンバーグ屋とか。目の前で焼いてもらえて、映えるんだと思う。
スタバは安定の混み具合。

私がいまいる4階のお洒落タイ料理屋は日曜のディナータイムとコロナのせいなのか客が私だけの時間があった。
なんだろうな。いろんなことにワクワクはできなくなっている年齢と、もう洗練が飽和してる時代だという前置きがありつつ、
ソツなくて、ほんとの意味では雑多じゃなくて(ケーブル線なんてうっかり見えたりしない)、ぐちゃぐちゃの中から、見つけたよ私が!
みたくはならない。お膳立てありがとうございますという感じ。カルチャーはごった煮の中から選び取るものではなく、ショーケースに並んでるものだというような。

じゃあ飲食に期待してちょっと高くてもいいからお茶しようと入ってみると、外から見かける印象より単価は安くて、まずくはないけどこんなもんかというがっかり感。
客単価はおさえないと若者が入らないということだろうが、ふつーのおばさんが一箇所でも金を落とすにはじゃあ地下のAtaか。

PART 3時代の、蛍光灯の照明の、なんかちょっと白っぽく薄暗いフロアが浮かぶ。
暗いというのは、今に比べてだ。オレンジの光に明るくどこも隅々照らされて、どこもかしこも見てくださいよ私を!と。


でもなんだろう。私のことはお呼びでないような気がする。呼ばれてたように感じた、PART 3時代が懐かしい。


PARCOにはなんの非もなく、単に年取っただけですけど。

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