毎日30分1人読書会>読書ログ8日目>『〔新版〕取締役の心得(柳楽 仁史著)』

目的

幹部として必要な資質を理解する

レバメモ

・取締役は委任契約
・社長がいくら優秀で思いやビジョンを掲げていても取締役がそれを理解して実行しなければ実現しない。

●組織論から見た取締役の役割
・トップのビジョンと思いを理解する「参謀役」
・実行部隊を率いる「統率者」
・管理職の育成とマネージメントを行う「教育者」
・自発性とボトムアップを促進する「コーチ」
・ビジネススキームや組織体制の「改革者」
・会社をリスクと外敵から守る「守護神」

●トップのビジョンと思いを理解する「参謀役」
①トップのビジョンや思いを深く理解する
②トップのビジョンや思いが組織(3会社)の存在や事業目的にかなっているか考察する
③トップのビジョンや思いを実現するための仮説を論理的思考を持って考察する
④検証された仮説を実行に移す営業戦略組織戦略を立案しトップに提案する
⑤戦略を実行に移す上での計画目標を設定し組織に展開する
⑥PDCAサイクルを運用する
取締役が果たすべきなのは社長の「参謀役」であり具体的な戦略立案能力が求められる。

●実行部隊を率いる「統率者」
・取締役の重要な仕事は現場のリーダーを育てること
・取締役に求められるリーダーシップ
 ・戦略構築力
 ①顧客や社員の重要な声をトップにわかりやすく共有する力(情報共有力)
 ②トップのビジョン方針を明文化し組織に伝達する能力(方針展開力)
 ③戦略を実行に移すための目標と計画の構築能力(KPI設計力)
 ・実行力
 ④KPIを組織に浸透させ実行させる力(実行力)
 ⑤現場管理職のPD CAサイクル運用をサポートする能力(PD CA運用力)
 ⑥戦略を実行する上で必要な経営資源の調達能力(資源調達力)
・人間と言うのは自分を認知し気にかけてくれる相手の言うことにオーディオとするものだ
・取締役に必要なのは戦略の立案能力だけでなく徹底した計画の実行力とリーダーシップである。

●管理職の育成とマネージメントを行う「教育者」
・取締役は次世代の管理職を育てなければならない
・取締役には、次世代を担うミドルマネージメントを見出し育てる能力が求められる
・現場への具体的な指示はミドルマネージメントにできるだけ任せて各業務の全体像や進捗を俯瞰するように努める現場の状況は大まかに把握しつつ自らは取締役として最もコミットすべき未来の価値創造えと軸足を移すべきである。
・最初の仕事は責任を手元に残して権限を委譲すること
・組織の発展は管理者の育成にかかっている
・一定規模を超える組織を動かしかつ成長させるポイントは何人のミドルマネージャーを育成できるかにかかっている
・取締役のマネージメントは「自分が何かをすること」よりむしろ、「目的達成に向けてミドルマネージャー以下に自主的に動いてもらうこと」と考えるべきであろう
・会社や部門のビジョンや目的に基づき「何をすべきか」を明確にし、それが実行にうつされるように働きかけを行う
それを実行できる実マネージャーを育成し、彼らとその部門による価値創出やイノベーションをバックアップしつつ、必要な権限と裁量の移譲を推進する
・「自分で考える」管理職を根気よく育てる。
・過信で調子に乗っている者はしっかり叱り、自信を失った者はフォローする
・リーダーシップとマネジメントの使い分け
 ・リーダーシップとは
  ・リーダーシップとは、組織の使命や目的を果たすための目標とその達成計画を自ら定め、これを組織に周知徹底し、自らの率先垂範により組織を動かし、組織を目的の達成に導くこと
  ・大まかな枠組み:①目標と計画の設計⇒②率先垂範を伴う初動喚起⇒③指示・伝達・統制⇒①目標と計画の設計
 ・マネジメントとは
  ・マネジメントとは、組織メンバーの能力は長所に応じた役割を与え、その努力や成果を認めることで彼らの自主性と積極性を喚起しつつ、目的を達成するための進捗管理とフォローを行うこと
  ・大まかな枠組み:①目的の共有⇒②長所に応じた役割分担⇒③動機付け(目標設定)⇒④プロセス管理⇒⑤評価とフィードバック⇒①目的の共有
・権限を与えて優秀な管理職を根気よく育てることが取締役の重要な仕事の1つである。

●自発性とボトムアップを促進する「コーチ」
・トップダウンによるマネージメントには限界がある
・「しなくてはならない」を「したい」に変える
・「そのためなら本気で頑張れる」という、社員が誇りとやりがいを持てる理念目的ビジョンを掲げることが重要
逆に言えばそれに共感する人材だけで組織を構成するのがベストである
だからこそ採用段階では自社の経営目的やビジョンをしっかりと発信しそれに心から共感する応募者の中から優秀な人材を選別する。
どれだけ学歴や経歴の見栄えが良くても自社の経営目的やビジョンに共感しない人間を採用すべきではない
・自分の所属する部門の事業が世の中や社会にどのような価値をもたらすために存在するのかつまり何のために今の仕事をやっているのかを社員の父に落とすことこそが魅力あふれる組織づくりの第一歩と言える 人間にもともと備わっている他者貢献欲求や自己実現欲求に気づきそれが目の前の仕事を通じて満たされていくことに気づいた社員は本気で高い意欲を持って作業に取り組むようになる
社員は経営陣が言っていることではなく経営陣がしていることをする
・「やらされ感」を伴わない目標設定手法とは
自社や事務本の活動目的や存在意義を明確にしてそれを社員たちの他者貢献欲求や自己実現欲求にリンクさせて実現への意欲を高めることが第一着でありそのマイルストーンとしての目標やKPIを共有するのが次の段階である。
・目的や存在意義が明確でなかったり、それが社員の風に落ちていない状態で目標やKPIを一方的に展開すると、それは「やらされ感を伴うノルマ」となってしまう
・目的や存在意義ビジョン中長期目標はトップダウンで示すべきものだが短期目標はボトムアップとトップダウンの双方向軸で形成されていくのが好ましい
ミドルマネージメントを動かしつつ現場社員の意見や仮説を吸い上げ目的達成のための目標とKPIを下から積み上げていく多少時間を要するか目標策定にこのプロセスを組み込むことで現場の自主性と責任感を醸成することができる
・ まず長期的かつ定性的な目的を共有する何のために何を成し遂げたいのかと言う組織の活動目的をきちんと示す
・ 各部署のミドルマネージメントに投げかけて各部門が担うべき役割や機能のミッションにこれを変換させる
・定量目標を定める前に中長期的な訂正目標を明確にするつまりうちの部署は数年後にはこんな風になっていたいよねと言うあり方を示すビジョンである
・中長期の定量目標を定める。「数年後にはこれくらいの事業規模市場シェアになっていきたいよね」と言いうおおまかな“規模感”の共有を図る
・ そして、次にこれらを短期目標と落とし込むことになるが、これも定量目標の前に定性目標を整理する。どの事業分野や市場ドメインにするのか具体的な戦略話など毎年ローリングで見直す
・時流変化が激しい昨今においては場合によっては半年で見直す必要があるかもしれない。

組織目標と個々人の目標と評価が矛盾なく連携しているか
・モチベーションは腑に落ちた目的と目標に下支えされる
・ 目的仕事で何かをやり遂げたいと言う欲求役割と目標やり遂げたいことを実現するための役割と目標モチベーション頻繁に上下する短期的な意欲

●ビジネススキームや組織体制の「改革者」
人が変革に抵抗する主な理由
①新たな仕事が増えるかもしれないと言う心配
②今の立場や仕事を失うかもしれないと言う不安感
③これまで積み上げてきた苦労が台無しになると言う喪失感
④変革の必要性に関する理解不足
⑤失敗するかもしれないと言う恐怖感
こうした安住心理によって世の中の流れや市場から取り残されるのである
・変わり続けることへの社内の抵抗感を減らし、自ら先頭走るのが取締役の仕事!

●会社をリスクと外敵から守る「守護神」
・いざと言う時取締役が逃げてはいけない
・リスクマネジメントは取締役にしか果たすことのできない、重要な役回りである。

感想

ヤバい。めちゃくちゃいい本。
大手企業向けであるが、COO募集の際に参考にしたいと思っていたが、
どう人を育て、どう組織を成長させていくか、まさに求めていた内容。
取締役の「代表」として、自分自身が一番勉強になる。
何度も繰り返し読みたい本。
同時に、今まで何をやっていたたんだろう。40を過ぎて、非常に浅いことしか学んでこなくて、情けないなと思った。鳥歌詞はつかないので、いまからどう活かすかを考えよう。
そして、今、今働いてくれているメンバーに、こんなレベルの低い経営者で申し訳ないなと思った。より感謝の気持でいることができる。感謝。
そして、今からでも成長していく!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?