『教養としての「地政学」入門』からの芋づる式読書


暑いですね。部屋にこもって読書を楽しむのが最高です。週末の読書録を紹介します。

出口治明『教養としての「地政学」入門』(日経BP、2021)

ジュニア向けの地政学入門書を読んでみましたが、とても刺激的でした。世界地図を逆さに貼ると新しい発見があるように、地理と政治学を組み合わせて世界を見ると視点が変わります。戦争が起きやすい国や国土が広い強さなどが見えてきます。本書は日経BPから出版されているので読みやすいかと思いましたが、少し難しかったです。こういう時は、朗読すると理解度が上がります。そこで声に出して読むこと6時間、理解度が少しは上がりました。日本が他国から侵略されたのは元寇くらいしかない理由が「天然資源が乏しいから」という分析には驚かされました。

『図解でわかる 14歳から知る影響と連鎖の全世界史』

Eテレで放送されていた「3か月でマスターする世界史」がとても面白かったので、中東やアジアを中心に考えると世界観が揺れ動きます。本書は『銃・病原菌・鉄』のように、文字の誕生や紙の歴史といった分野に焦点を当てています。コロナ対策で「病原菌に国境なし」と言われたように、国境は歴史を通じて変わり、文明は伝わっていきます。

『こどもが探せる身近な場所のきれいな石材図鑑』

最近のマイブームは庭石です。庭石の何が面白いかというと、あんな巨石が偶然置かれるわけがないことです。誰かが費用と権力と労力をかけて運び、設置したのです。「なぜここに、この石材」と考えると、地学と歴史と権力と芸術が混然となった何かが見えてきます。

上記の2冊を読んだ後に楽しむのが、『地球の歩き方 ムー』や『暮らしてみたい 世界のかわいい街』です。知識を入れてから読むと、味わい深さが増します。


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