想像の世界
世の中には、たくさんの家族のかたちがある。
両親がいる、父親だけ・母親だけの片親、両親がおらず祖父母と暮らす、児童養護施設で暮らす……。
いろんなかたちがあることを、知らないひともいる。
そういう人に「親孝行しなさいよ」と言われると、
もやもやして、苦しくなる。
産んでくれたから、育ててくれてたから……。
その綺麗な言葉は、私にとって意味がない。
生まれた後に、私がいなくてもいいという態度を何度も浴びた。
親からもらうものもなく、大切にされていないのに、
どうして孝行なんてしなくちゃならないの?
両親はずっと仲が悪くて、
私はずっと離婚してほしいと願っていた。
離婚した後、今度はまわりの大人たちが言った。
「離婚したんだから、大変でしょう。支えてあげなさいね」
離婚するまでボロボロで、バラバラになっていた私なんて
ぜんぜん知らないんだろう。
私は、両親に邪魔をされ続けて、
同じような給料で働けていない。
普通の、しあわせな家族なら、きっと子どもを振り回すことなんかないと思う。
生まれてよかった、なんて。
あの両親を思い浮かべても、ひとつも、ちっとも、みじんも、思うことはない。
ただひたすらに、自分がばらばらに消えてしまったほうが良いと思う。
もう、二度と会いたくない。
そう思うことは、悪いことでしょうか。
普通の、平和な家族を持つ人に、このあたりを説明してもわからないってわかったので記しました。
わからなくていい。ただ、同じじゃないことを知って。
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