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「顧客ニーズと市場の動向」の書き方

ここは「顧客ニーズ」「市場の動向」を正確に把握できているかをみられると思うので、なるべく具体的に数値データを使って記載するのがいいと思います。

添削前>ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
地下鉄XX線の終点より1つ手前のXX駅より徒歩2分にある1棟物件を管理中。
入居者は20代後半〜30代前半の社会人です。勤務先へ地下鉄で通う方がほとんどです。
賃貸ニーズは高いものの、賃貸物件供給数も多いエリアです。
駅からすぐの為、繁華街が近く、入居者のセキュリティへの意識の高まりがあります。
セキュリティのより良い物件を選ぶ傾向にあります。(オートロックは完備)
また管理会社の営業マンのスキルによって、空室期間の長さや家賃が当社に不利になること
が課題なので、自社物件の魅力を自社で発信することで安定した賃貸経営を考えています。
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「賃貸ニーズは高いものの、賃貸物件供給数も多いエリアです。」とありますが、あいまいな表現ですね。
「入居者のセキュリティへの意識の高まりがあります。」ともありますが、何か裏付けはあるのでしょうか?
「自社物件の魅力を自社で発信することで安定した賃貸経営を考えています。」気持ちはわかるけど。。。って感じです。

これらを事業内容別に箇条書きにして、より具体的に書き換えてみました。

添削後>ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
① 不動産賃貸業
人気の地下鉄駅XX駅より徒歩2分にある1棟物件を所有賃貸中です。
主な入居者は20代後半〜30代前半の単身者です。
勤務先へ地下鉄で通う方がほとんどなので、地下鉄駅至近の当物件の賃貸ニーズは高いものの、
賃貸物件供給数も多いエリアで競合も激しいです。
(ここにGoogleマップと近隣の物件を検索し件数を表示した大手賃貸物件検索サイトの画像を貼り付けました。)
昨年1年間での空室は1戸に留まりましたが、次の入居までに4か月を要しており、(さらにフリーレント1ヶ月分、仲介会社へ支払う広告費2ヶ月を足すと合計7ヶ月分のロス)空室期間の長さやそれに伴う家賃の機会損出が課題です。
入居付けを仲介会社に頼るだけでなく、自社物件の魅力を自らも発信する仕組みの構築と販路拡大を図る、新たな営業ツールを提供することで安定した賃貸経営を考えています。

② 不動産ステージング&撮影業
民泊物件運営会社の経営で培った部屋の装飾や撮影のスキルをベースに、より高い家賃と空室期間の短縮を目的に、入居予定者が予めポジティブな住まいのイメージを持てるような仕組みを構築したいと考えております。
まずはその第一歩として、遠方地にいてもオンラインで部屋の内覧ができる3D(VR)(*注釈)遠隔内覧システムを導入し、現地で内覧する前にお客様のスマートフォンやパソコンから部屋の様子が見られたり、実際にはない家具を空室の部屋に仮想的に配置したりできることを計画しております。
Googleで「バーチャルツアー」で検索すると770,000件ヒットに対し、「バーチャルツアー 不動産」で検索すると、検索キーワードを2つ指定しているにもかかわらず、結果が904,000件と増えていることからも、この技術を不動産探しに活用したい、興味があるという人の多さを示しています。
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①では、データを使い、課題も具体的に記述しました。
最後に事業の方向性も記述しました。

➁では、スキル・経験をアピールして、新しい技術を採用することを記載しています。新しい技術がどのくらい注目を受けているかもデータを使って明記しています。
主に、ユニークな取り組みのこちらで補助金を取りに行く方針です。

加えて、3DとかVRといった用語については、注釈をつけて用語解説をすることが肝要です。
採択を判断する採択者は必ずしもその道の専門家ではないからです。

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