2022年 奈良女子大学 前期 工 大問4

一辺の長さが$${1}$$の立方体がある. この立方体の$${8}$$この頂点から異なる$${3}$$個を選び, これらを頂点とする三角形を作る. 以下の問いに答えよ.
(1) 三角形は全部で何個できるか.
(2) 直角三角形は全部で何個できるか.
(3) 面積が$${\frac{7}{10}}$$以上である三角形は全部で何個できるか.

解答
(1)
立方体の頂点を$${ABCD-EFGH}$$とする.
立方体のどの頂点を$${3}$$個選んでもそれらが同一直線上に並ぶことはないから
できる三角形は$${8}$$個の頂点から$${3}$$個を選ぶ組み合わせだけ存在する.
よって求める個数は$${{}_8C_3=56}$$個である.

(2)
三角形の一辺が立方体の一辺と一致するとき, 残りの$${1}$$点をどのようにとっても直角三角形となる.
直角三角形でない, すなわち, 立方体と辺を共有しないような三角形を考えると,
これは$${\triangle{DBE}}$$のように, ある頂点と立方体の辺を共有する三辺の端を結んだものに限られる.
このような三角形は各頂点ごとに存在するから$${8}$$個である.
よって求める個数は$${56-8=48}$$個である.

(3)
作られる三角形のパターンと面積は以下の3通りである.
 ①$${\triangle{ABC}}$$型:三角形の頂点が全て立方体の同一面に存在する
  このパターンの三角形は, 立方体の各面ごとに$${{}_4C_3=4}$$個なので,
  $${4\times{6}=24}$$個作られる.
  この面積は, 直角を挟む二辺の長さが$${1}$$の直角二等辺三角形だから$${\frac{1}{2}}$$であり,
  これは$${\frac{7}{10}}$$より小さい
 ②$${\triangle{ABG}}$$型:三角形の一辺が立方体の一辺と一致し, 残りの点をその辺の対角側の辺から選ぶ
  このパターンの三角形は, 立方体の各辺ごとに2個なので, $${2\times{12}=24}$$個作られる.
  この面積は, 直角を挟む二辺の長さが$${1}$$と$${\sqrt{1+1}=\sqrt{2}}$$だから
  $${\frac{\sqrt{2}}{2}}$$であり, これは$${\frac{\sqrt{2}}{2}=\frac{5\sqrt{2}}{10}=\frac{\sqrt{50}}{10}}$$なので$${\frac{7}{10}}$$より大きい
 ③$${\triangle{ACF}}$$型:(2)で個数を求めた直角三角形でないもの
  この個数は(2)より$${8}$$個である.
  この面積は, 一辺の長さが$${\sqrt{2}}$$の正三角形だから$${\frac{\sqrt{3}}{2}}$$
  これは②のパターンの面積より大きいので$${\frac{7}{10}}$$より大きい.
以上より, 求める個数は$${24+8=32}$$個である.

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