雨の1月、タウヌスの雪

2021年1月13日。
フランクフルトの裏山、タウヌスの雪化粧に惹かれ週末に写真を撮りに行ってきた。行き先は見晴らしの良い裾野の丘陵地。クロンベルク城の撮影スポットだ。日当たりの悪い場所にはわずかに雪が残っており、積雪があったことが分かった。
ここよりもおよそ100メートル低い私の住んでいる地域では雪が積もらなかった。雪が降らなかったわけではない。ただ、降雪の時間は短く、その後のみぞれと雨で積もるには至らなかったのだ。気温のわずかな差が違いをもたらす。
冬の降水で雨が多いというのは近年の傾向である。気象データをみると温暖化が進んでいるのは確かであり、昨年は観測史上2番目に温かい年となった。史上最高はそのわずか2年前の2018年である。
2010年代前半のいつだったか、日本から着任したての駐在員の方に「フランクフルトはドイツでは温暖な地域に属しますが、それでも冬の最低気温は-15度を下回りますよ」と話したことがある。ところがこの方は、この地に数年、住んだにもかかわらず、本格的な冬将軍を経験しないまま帰国されてしまった。タウヌスの雪化粧は遠からず、めったに見られなくなるのだろうか。

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