都会の喧騒から離れても、都会にいた
都会の喧騒から離れても都会にいるような日々。
人混み、不必要な人生に対する焦燥感、不必要な言葉、リアルという喧騒から逃れようとして辿り着いた世界もまた、自分にはおそらく必要のない言葉や写真、映像で溢れていた。
地元、故郷。
幸い、そう呼べる場所があるけれど、いつしか、本当の自分でいられる場所に帰ってきた安心感よりも、優越感に近い安心感を感じたい自分がいた。
「ここなら都会で目立てない自分でも目立てる」
「あぁ、相変わらずここにいる人たちは野心も承認欲求もない」
どこ