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心豊かなお盆の過ごしかた

今日から16日まではお盆

お盆にお供えする水の子をご存知ですか?

お盆にはご先祖さまが帰ってくるといわれていますが、その際、ご先祖さまは家に帰れない無縁仏も連れ帰ってきます。

地域によって異なりますが、水の子はそうした無縁仏へのお供えなのです。

水の子は、刻んだナスやキュウリ、米などを、お供えする風習です。

無縁仏は仏教の世界にある六道の1つ「餓鬼道」に生まれた餓鬼といわれています。

餓鬼とは生前によくない行いをしたため、死後の世界で飢えや渇きに苦しんでいる者たちです。

ちょっと怖いイメージがありますが、水の子は餓鬼にもご先祖さまと同様にお供えをしてお迎えしようという慈悲のあらわれなのです。

水の子の材料は、さいの目に刻んだナスとキュウリを少々、研いだ米を少々、ハスの葉を1枚と、シンプルです。

これは地域によって異なり、ハスの葉の代わりにサトイモの葉を使う場合もあります。

諸説ありますが、ナスは種が煩悩の数と同じ108つあるので煩悩を払うのだとか。

浅めの器にハスまたはサトイモの葉を敷き、その上にナス、キュウリ、米を盛って水をひたひたに注げば水の子の完成です。

お盆にはキュウリやナスに割りばしを挿して馬や牛に見立てる精霊馬や精霊牛もお供えしますが、これはご先祖さまを送迎するための乗り物です。

一方、水の子を細かく刻んで水に浸すのは、のどが細い餓鬼にも食べられるようにという優しい配慮です。

お盆のお供えにも、おもてなしの心が宿っているんですね。


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