卵かけご飯

今日は朝から卵かけご飯が頭に浮かんだ。
食べたいって訳ではないけど、なぜか思い出した。
初めて食べたのは多分、小学生の低学年頃だったと思う。
母方のおじいちゃんが、食い道楽で、おじいちゃんに教えられた思い出がある。

今でこそ、卵かけご飯専用の醤油とかタレが売られるようになってるけど、もう40年以上前の話で、その時代にしては贅沢な食べ方を教え込まれた気がする。
おじいちゃんの流儀は、卵黄だけ使う。
卵白の行方はどうなったか覚えていないが、とにかく濃厚な方が美味しいだろ、っていう理由。

このおじいちゃんは、着道楽でもあって、なかなかなオシャレさんだったんだよね。
スーツとか、チーフとか小物とか私でも使えそうなのをお下がりというか、形見でもらったのがあったな。
スーツはいわゆる三揃いで作ってて、ジャケット、パンツ、ベスト。
学生の頃、サイズがぴったりだったからそのスーツ着てマニッシュな感じで、我ながらなかなかいけてたと思う。

おじいちゃんのネタは、尽きないんだよね。
九州出身で、東京の大学に行きたかったけど、京都の大学にしか受からなかったらしい。
薬剤師になって、九州の田舎で薬局を開業するんだけど、お婿さんに入ってお店を出してもらったらしい。
昔は、今みたいに簡単に病院に行けないから、具合が悪いと薬局で相談する人が多かった。
特に田舎で顔見知りの薬局なら、世間話の延長で相談できる。
おじいちゃんの商売上手だったとこは、薬を売るついでに、「疲れてるだろうから、ドリンクでも飲んでいっときな」ってな調子で、栄養ドリンクを飲ませて帰らせてたらしいんだよね。

お酒も大好きだったから、結局、胃がんで亡くなったけど、一緒に飲みたかったなぁ…
おじいちゃんの夢も、私と一緒に銀座を飲み歩く事だったらしい。

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