見出し画像

「友達でもない知り合い」 に重い相談をしたくなるワケ #029

先日、とある営業の担当者さんと仕事の打合せをしていたら、いきなり仕事と関係ない相談をされました。めちゃくちゃ重い、人生を左右するような相談でした。

あまりに唐突でびっくりしましたが、このように「すごく重い相談だからこそ、親しい友達以外の方が相談しやすい」ことってありませんか?私はあります!

なぜなのか、理由を考えてみました。

ついでに、そんな「身近な人には相談しづらい重い相談」に最適な人材がどんな人なのかも分析してみました。

理由1 どう思われるかを気にしなくて良い

重い相談の背景には、それなりの原因や悩みがあるわけです。

その原因や悩みを打ち明ける際、身近な人ほど「なんでそんなことしたの?」「なんでそんなことで悩んでるの?」とか言われたら嫌だな、相談をきっかけに関係が壊れたらどうしよう、と、相談する前から心配事が絶えません。

この点、相手が自分のことをよく知らなければ「この人こういう面もあるんだな」「こういうことを気にするんだな」程度で聞いてもらえば良いや、という気持ちで話せます。

もしかしたら相談をすることで関係が切れてしまうこともあるかもしれませんが、それならそれで、そこまでの関係、と割り切ることも可能です。

理由2 反応が予測不可能

相談相手が身近な人であれば、反応も予想できます。

関係が深いほど、相談相手のキャラクターやその人との関係性によって「それはあんたが悪い」と諫めてくれるとか、「相手が悪い!許せない!」とか一緒に怒ってくれるとか、反応は簡単に予想できます。

もちろん、それが良い場合もあります。「否定してほしい」「共感してほしい」といった要望に応じた人に相談し、期待通りの反応を得て安心したいときもあります。

しかし、相談相手のことをよく知らなければ、相談したときの反応を予測できません。冷静にアドバイスをくれる人かもしれないし、意外と感情的になって一緒に怒ったりしてくれる人かもしれません。

ひょっとして、新しい視点をもらえたり、思いもよらない有益なアドバイスをくれるかもしれません。

今回、私に相談してくれた方(「みほさん」(仮名)とします)の相談は男女関係でしたが、私も仕事柄いろんな男女関係を見るので、そういった視点をちょっとは期待して相談してくれたのかな、と思っています。

理由3 フィードバックの必要性が高くない

親しい友人だと、関係が近いぶん「その後どうなったか」を否応なしに聞かれます。または、聞かれなくても、なんとなく「報告しなきゃ」という義務感にかられたりします。

しかし、仕事だけの関係の人とか、そんなに頻繁に会う人の場合は「次会ったときに話せばよい」くらいの感覚でいることができます

相談するからには顛末を報告しないと…と考えると相談するのも気が引けてしまいますが、フィードバックを負担に感じなければ、そのぶん気軽に相談できます。

相談相手に最適な人材とは?

今回のみほさんのケースや自分がこれまでした重たい相談を振り返ってみて、身近な人に相談しづらいけど誰かに相談したい、というときの最適な人材は、以下の3つの要件を満たした人だと思います。

要件① 相談以外に会う用事がある

相談しよう、と思って「実は相談したいのですが…」と相談のためにアポを取ると、いざその場になると身構えてしまいます。相手に「いいアドバイスをしやきゃ」と気負わせてしまう可能性もあります。

しかし、何らかの用事で会う相手に、その用事のついでに話すのであれば、気軽に話せます。雑談のできる間柄の相手であれば、用事は仕事でも、趣味の活動でもなんでもいいです。

「最近どう?」とか向こうから聞いてくれたら絶好のチャンスです。

要件② 口外されても実害なし

誰かに秘密を打ち明けるときの心配事のひとつは「巡り巡って知られてほしくない人にまで知られてしまうこと」です。

この点、あまり深くない関係の人であれば、そもそも共通の知り合いも少ないことが多いです。知り合いがいなければ、噂になりようがありません。

または、共通の知り合いがいる場合でも、わざわざ他人の秘密を共有するような間柄でないとか、自分が知られて困る人と直接の知り合いでないとかであれば、万が一相談相手が誰かに言ったとしても、実害はありません。

要件③ 人にあまり関心がない

「フィードバックの必要性が高くない」という点につながりますが、人に何か相談して、そのことに対して関心を持たれ過ぎてもちょっと困るところがあります(自分勝手ですいません!)。

ただ、人のことに関心がないという人種は一定数いますので、そういう人を相談相手にすると、フィードバックの必要性を度外視して相談できるので、だいぶ楽です。

みほさんと私の場合

今回、私が相談を受けたのは、「みほさんが私に仕事の営業をしに来る」という状況でのことでした。

みほさんからは、これまでにも定期的に何度か訪問を受けているので「相談以外に会う用事がある」はクリア。

また、共通の知り合いはいますが、わざわざみほさんの重たい話を話題にするような間柄ではないため「口外されても実害なし」もクリア。

さらに「人にあまり関心がない」は私が公言しているので、これも問題なし。

ということで、3つの要件を満たした私は、みほさんの相談相手に適していたのでしょう、と分析してみました。

おわりに

今回、みほさんから唐突に相談を受けた私は戸惑いました。しかし、それ以上に自分に相談してくれたことが嬉しかったです。みほさんには、もともと親しみを感じていましたが、ますます近く感じました。

そして、相談後に受けたお仕事の提案は、即お願いしちゃいました。これまでもお願いしていたのですが、今回は即決です。

上手に頼みごとをすることで仕事や人間関係をうまくいかせる方法は、以下の本でも非常にわかりやすく解説されています。

本気の重たい相談ってタイミング良く現れるわけではないですし、そもそもプライベートの重たい悩みは仕事に悪影響なので、無いに越したことはありません。

しかし、もし重たい相談を上手に利用することができれば、仕事や人間関係を上手くいかせる大きななりそうです。

みほさんも、営業効果を狙って重たい相談をしてきたわけではないと思います。もし狙っていたなら、営業担当として優秀すぎるので、それはそれであっぱれ!大歓迎です!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?