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彼女の誕生日

3月17日は付き合って半年の彼女、アルノの誕生日。付き合って初めての誕生日なのでアルノとデートする事になり、待ち合わせ場所に来ていた

〇〇「おっ、いたいた」

待ち合わせ場所に着くと既にアルノが待っており、こちらに気づいて歩いてくる

アルノ「遅いぞ〜〇〇!可愛い彼女を待たせるなんて」

〇〇「すまんすまん笑 ってかアルノが待ち合わせ時間通りに来るなんて珍しいな」

アルノ「何それ!失礼すぎるでしょ!」

〇〇「いや…いつも寝坊してくるからさ」

アルノ「うぅ…確かにそうだけどさぁ」

僕とアルノは高校のクラスメイトで、お互いに爬虫類を飼っている事もあり仲は良かったが、アルノと話していくうちに彼女に惹かれ初め、勇気を出して告白した所OKをもらい付き合う事になった。

〇〇「今日はどこ行く?」

アルノ「特に決めてないよ笑」

〇〇「カフェでも行く?」

アルノ「良いね、行こっか」

手を繋いで2人で歩き出す。アルノは恥ずかしがって自分から手を繋いでくれないのでいつも僕から繋ぐようにしている

〇〇「アルノって意外とシャイだよね笑」

アルノ「うるさいっ!」

顔を真っ赤にするアルノをなだめつつ、手頃なカフェを探す

〇〇「あ、あそこに喫茶店あるよ」

アルノ「入ろうか」

〇〇:「うん」

小洒落た喫茶店を見つけたので入ると、愛想の良さそうな熟年夫婦が奥から出てきた

店主「いらっしゃいませ、2名様ですか?」

アルノ「はい、そうです」

女将「窓際の席にどうぞ。カップルの方はみなさん、あちらの席に座りますから」

〇〇「…はい///」

アルノ「ありがとうございます///」

店に入ってから手を繋いでいなかったのにも関わらずカップルと見透かされ顔が真っ赤になりながら席に着き、僕はコーヒー、アルノはクリームソーダを頼んだ

店主「お待たせしました、コーヒーとクリームソーダです」

〇〇「ありがとうございます」

アルノ「どうも〜」

店主が去ったのを確認してからアルノに話しかける

〇〇「アルノが飲んでるの美味そうだな」

アルノ「結構美味しいよ」

〇〇「また今度きた時それ飲もうかな」

アルノ「良いね〜また2人で来ようよ!」

〇〇「気が早いって笑」

アルノとお茶を楽しんだ後、喫茶店を後にして僕たちはまた手を繋いで歩く

アルノ「さっきの喫茶店また行こうね」

〇〇「うん、今度は咲月たちも連れてくる?」

アルノ「…がいい」

〇〇「ん?なんて言ったの?」

アルノ「2人きりがいいって言ったの…!」

顔を真っ赤にしてアルノが声を上げる

〇〇「僕も2人きりが良いかな」

アルノ「ねぇ…1つ聞いてもいい?」

〇〇「何?」

アルノ「〇〇は私と付き合って良かったって思う?」

〇〇「なに急に笑」

アルノ「いや…その…クラスのみんなには付き合ってる事、内緒にしてるじゃん?それって私と付き合ってるのが嫌だから言わないのかなって」

〇〇「そういう訳じゃないよ、ただ…アルノってクラスの女子たちからよく思われてないでしょ?だから僕と付き合ってる事で何かされるのが嫌だから言わないようにしてるんだ」

この後、アルノは何故かずっとご機嫌で別れ際に最高の誕生日になったと言ってくれたので僕も嬉しくなった

𝑭𝒊𝒏.

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