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奪い愛 第6話
私が岩手に戻って半年が経とうとしていた。
人が変わったかのように笑わなくなり、日に日に痩せていく私に両親も祖父母も心を痛めていた。
璃:はぁ…
朝食を取りに来た私は食事が手につかず、ため息が零れる
母:璃果…もっと食べて?お願い…
璃:ごめん…食欲なくて
フラフラと立ち上がった私は部屋にこもってしまった。あんなに優しかった私の心は荒み実家へ戻るキッカケとなった祖父母の顔を見るだけで憎しみを露わにするようになってしまった
ーその晩ー
私の両親と祖父母は私を交えて話し合いをしていた
璃: …私この2人と話すの嫌!
母:璃果、落ち着いて
父:ごめんな璃果…父さんが姉さんに親父とお袋を任せ切りにしてたのが悪いんだ
璃:別にお父さんのせいじゃないよ…悪いのは叔母さんに頼りきりで叔母さんが居なくなったら孫の幸せも考えずに呼び戻したこの2人だから!
祖父:璃果…
祖母:私たちにとって璃果ちゃんと居られることがどれだけ大切か分かるかい?
璃:知らないよ!そんなの!!私だって彼氏の〇〇くんと一緒に居たかった…もっとたくさんデートしたり手を繋いだりしたかったのに…!人の幸せぶち壊しといて私が大切?ふざけないで!!!
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私は祖母の言葉に怒りを露わにする。私の精神は限界を超え、ついに崩壊したのだ
祖父:私たちにとって璃果は大切な孫なんだ…怒る気持ちもわかるし、恋人との別れが辛かったのも分かるが私たちの気持ちも分かってくれ
璃:はぁ!?〇〇くんとの別れがどれだけ辛かったのか知らない癖に分かったような口を聞かないで!アンタ達の事なんて分かりたくもない!
そう言って私は居間を出て部屋へ戻った。
私が居なくなった後の居間は静寂に包まれる
母:あの子があそこまで感情を露わにするなんて
父:璃果の気持ちも聞かずに連れてきて来た俺たちに責任がある…お袋と親父も余計な事言わなくていい!璃果がますます傷つくだけだ
ー璃果の部屋ー
璃:はぁ…
私は母が持ってきてくれたココアを啜りながら俯き、涙を流す
璃:〇〇くん…会いたいよ…
私はこの後すぐにベッドに入って眠った。翌朝、目を覚ました私はある決心をした。
「1人で東京に戻る」という決意だ
𝑭𝒊𝒏.
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