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お守りは絆創膏 第1話

〇〇:ふぅ

長丁場だった授業が終わり、一息ついていると声をかけられる

咲月:〇〇、帰ろ〜

隣の席に座ってきたのは菅原咲月。クラスの男子人気をかっさらう程の美人。そんな彼女にダメ元で告白した所、OKをもらい付き合い始めた。現在付き合って半年だ

〇〇:いいよ

咲月:今日、帰り道に放課後デートしようよ!

〇〇:うん、良いよ

咲月:やったぁ!〇〇と放課後デートだ〜

放課後デートの途中、〇〇は咲月に質問をする

〇〇:咲月、俺とのデート楽しい?

咲月:うん!クラスの男子達は〇〇に私は勿体ないって言うけどさ、私はお似合いだと思ってるよ

〇〇:そうだよな…

咲月:自信持ちなよ!私、〇〇に告白されて嬉しかったんだから!

〇〇:そうなの?

咲月:うん!私が〇〇の告白をOKしたのは〇〇が優しいのもあるし、しっかり気遣ってくれる人だって知ってたからだよ?

〇〇:咲月…

彼女の言葉に胸が暖かくなる。自分はちゃんと愛されていたのだと安心し、胸を撫で下ろす

咲月:私は〇〇の味方だから!何でも相談して?

〇〇:うん

咲月:あっ!見て〇〇!あのお店!

咲月が指を指したお店のショーウィンドウを見てみると咲月が好きそうなネックレスが飾られていた

〇〇:咲月に似合いそうだね

咲月:ほんとにそう思ってるの〜?

〇〇:うん、もちろん思ってるよ

咲月:買おうかなって思ったけどお小遣いが…

〇〇:ピンチなのね笑

咲月:うん…笑

〇〇:バイト代が出たら買ってあげるよ

咲月:ほんと!約束だからね?

〇〇:頑張ってバイトするよ、咲月のために

咲月:ありがとう!

ー駅前ー

〇〇:今日は楽しかったよ。また明日、学校で

咲月:こちらこそ、急だったのに付き合ってくれてありがと!

〇〇:気をつけて帰ってね

咲月:〇〇もね!

〇〇:大好きだよ

咲月:私も大好き!

駅の改札でハグをして咲月と別れた。駅から出て、1人帰路に着く〇〇。一方咲月は自宅へ帰宅し、夕食と風呂を済ませてベッドに横たわっていた

咲月:(私からも〇〇にプレゼントしたいな)

スマホを見ながらふと〇〇の事が頭によぎった咲月は裁縫セットを取り出して慣れない裁縫をやり始め試行錯誤の末、お守りを完成させた

ー翌朝ー

咲月:おはよう…

欠伸をしながら咲月が教室に入ると仲の良い女子たちが声をかけてくる

和:おはよ

茉央:さっちゃん、おはよ〜

美空:おはよ〜

アルノ:おはよ

咲月:おはよ!あれ?〇〇は?

和:まだ来てないよ

咲月:うぅ…残念!

美空:〇〇の事、探してるけど…どうしたの?

咲月:私、〇〇にプレゼントしたくてお守り作ったんだけど…今になって怖くなってきた

茉央:彼氏にプレゼント?ラブラブやなぁ〜

アルノ:茉央の言う通りだねぇ

ポケットからお守りを取り出し、和たちに見せる。そのお守りは色や形も相まって絆創膏によく似ていた

アルノ:自信持ちなよ

和:〇〇なら何渡しても喜んでくれると思うよ?

咲月:一生懸命作ったんだし、喜んでくれる!

4人が話していると、〇〇が教室に入ってくる

〇〇:間に合った…

アルノ:お、噂をすれば…笑

咲月:〇〇〜!おはよ!

〇〇:おはよ

咲月:あの…私ね、〇〇に渡したいものがあるの

〇〇:渡したいもの?

咲月:お守り作ったから、〇〇にあげる!

そう言って咲月は手作りのお守りを渡す

〇〇:ありがとう、大切にするよ

咲月:不器用だから絆創膏みたいなお守りでゴメン

〇〇:形なんて関係ないよ、咲月が作ってくれただけで嬉しいから

咲月:〇〇のそういう所大好き〜!

〇〇に思いっきりハグをする咲月だったが、周りの目線に気づき顔を赤くする

咲月:あっ…///

美空:ラブラブだ〜♡

〇〇:恥ずかしい…///

この日を境に〇〇と咲月はクラスでバカップルと言われるようになったのだった

【続く】

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