すれ違う平行線 1話
付き合って半年になる彼女の祐希に俺は不満がある…それは彼氏の俺よりもクラスメイトと話したり一緒にいる時間が多いこと
ー〇〇視点ー
祐希:ねぇねぇ〜
祐希:祐希の話し相手になってくれない?
…彼氏の俺でなくクラスの男子に声をかけ、話し相手になってもらったりすのが祐希にとっては日常茶飯事の様で気にもとめない。
〇〇:(祐希にとって俺は何なんだ…?)
俺は毎日、自分の存在意義を問いながら祐希とクラスメイトのやり取りを聞くだけなのだが…
〇〇:(祐希は俺の事…)
今日ばかりは違った。自分に問い続け出た答えが(祐希は俺を好きじゃない)という物だった…
〇〇:(祐希…幸せになれよ)
俺は授業が始まる前に荷物をまとめ教室を出て行こうとしたので気づいた祐希が声をかけてくるのでは?と期待したが期待通りには行かず、俺は祐希を見ずに教室を出ていった
ー祐希視点ー
先生:ん?〇〇はどうした?
ホームルームに来た先生がそう口を開いたので教室を見渡すが彼の姿はどこにもない。さっきまで教室にいたはずなのに…と私は思った
ー休み時間ー
祐希:〇〇にLINEしてみよっと
私は休み時間になるとスマホを取り出し〇〇にメッセを送る
その後も私は必死に〇〇を説得するけれど〇〇から帰ってきた返信は私の心を砕くものだった
祐希:うわぁぁぁぁぁん!何で…!何で…!
『別れよう』この言葉を見た私はスマホの電源を切り、カバンにしまうと声を上げて泣いた
久保:与田大丈夫!?
山下:何があったの!?
梅澤:落ち着いて!
3人になだめられて落ち着いた私は3人に事情を話した
久保:そういう事だったんだ
祐希:祐希が悪いの…だから〇〇が怒って別れようって
山下:〇〇は与田の事すごく大事に思ってたのに与田がそれに気づかなかったから〇〇の愛想が尽きたんだね
梅澤:与田はどうしたいの?
祐希:祐希は別れたくない…
山下:全く…半年前〇〇に告白したいからって私たちに相談し来たのは与田じゃん
梅澤:私たちも協力してあげるから
祐希:ありがとう…
優しい友人たちに感謝しつつ〇〇と過ごした時間を振り返っていく。告白した時…初デートの時…夜に初めて交わった時など…思い返すだけで涙が勝手に溢れてきた
ー〇〇視点ー
学校から帰った俺は荷物を置き、私服に着替えてリビングで過ごしていると買い出しに行っていた姉の七瀬と短縮授業だった妹の和が帰ってきた
七瀬:あれ?〇〇学校はどしたん?
〇〇:気分悪くなったから帰ってきたんだ
和:珍しいね、お兄ちゃんが体調崩すなんて
両親が離婚し俺と和を置いて出ていってしまったので仕事を辞めて大阪から戻ってきた七瀬姉が俺と和の面倒を見てくれている
〇〇:七瀬姉こそ仕事はどうしたんだよ
七瀬:うちの職場しばらく在宅ワークになるねん
〇〇:へぇ
和:お兄ちゃん…何か隠してるでしょ
〇〇:別に…
和をあしらった俺は自分の部屋に入り、祐希と過ごした日々を振り返った…
和:お兄ちゃん…絶対何か隠してる!
……To be continued
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