エピメニデスのパラドックス

もうひとつ有名なパラドックスは以下の文章。
「すべてのクレタ人は嘘つきである、と一人のクレタ人が言った」

すべてのクレタ人が嘘つきならこのクレタ人も嘘を言ってるからこの文章は嘘、するとすべてのクレタ人が嘘つきではなくなる、するとこのクレタ人も本当のことを言っていることに、するとすべてのクレタ人はやっぱり嘘つき・・・・・
という具合にどこまでいっても結論が出ない。ちなみにクレタというのはギリシャの先のクレタ島という島のこと。

これを「嘘つきのパラドックス」といってこのほかにもいろんなバージョンがあるがこのクレタ人バージョンを「エピメニデスのパラドックス」と言う。新約聖書に載っている最古級のパラドックス。この問題のあまりの難しさに絶望して自殺した哲学者もいるそうで。ずいぶんと大げさな。

今でもこの命題をすっきりと解決する方法論は無く、しかも以前よりも活発に議論されてるそうです。もちろんぼくたちの知らない哲学者のあいだで。

しかしひとつの問題に2500年間取り組み続ける哲学という学問はすさまじいね。あまり深入りすると自殺しちゃいそうだから注意しないと。

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