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& episode 018
くにちゃんが、お店に到着するにはもう少し時間がかかりそうだ。
僕らは、ミラノ風カツレツを追加でオーダーすることにした。
「リンは」
僕は、メニュー表をたたみながらこう問いかけた。
「結婚はするつもりはあるのかい?」
ハッと一瞬空気が張り詰めたが、リンはひと呼吸してこう言った。
「ええ。ありますよ?
どうしたんですか、いきなり?」
「いや、会っても仕事のことばかりだからさ」
「そちらこそ、どうなんですか?」
「なに?」
「くに子さんと、結婚しないんですか?」
僕も、ひと呼吸してこう言った。
「わからない」
「え?!」
リンが驚いて、声を上げた。
「しないんですか?!」
「そうではなくて」
僕は、認めるように言葉を続けた。
「くにちゃんにとって結婚することは、メリット、というか得になるんだろうか?と思う時があるんだ」
「ありますよ。」
さすが、くにちゃん。リンはくにちゃんの味方らしい。
「リンは、どういう結婚生活を送りたいと思っている?」
僕が彼女に、普段他ではなかなか聞けない質問を投げかけた時、お待たせしました。とカツレツが運ばれてきた。
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