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地面には何でも落ちてる

じきに壊される校舎のトイレで、私の名を呼んで
「笑顔に救われる」と言ったこと覚えています
実はあなたが誰かあやふやでも、覚えています

教えて貰ったという "加油" の意味を暗号のように
彼でない誰かに訊ねたあなたも
今日、講義の〆に出てきましたよ
顔を顰めた事、教授にバレてないと良いんですが

目の光だけ、音も無い確信
どう解釈しても構いませんがあれは電車の目でね
ホームに入ってくる光、舞い上げる風
そういうものが昔から好きでした

この夏すこしばかりの旅に出ます
まだ、私は見たものを送ろうと
送れると思う人を掴んでないのに
そう、あなたも返信してなくてごめんなさい
私の言い出した事だからと、このままかと
決め切れずに。まあ気にしてないでしょうから

親愛なるあなたへ。
汗ばむ夏がこちらにも始まって
日に日に向日葵が枯れていきます
自転車を止めて、ああルーと呼んでいるのですが
毎日水は遣られて、それでももう頭を上げず
壊れてしまいたい時が私にもありました

夏が来るのですね?
三度目の夏。と言えばやはり感傷的でしょうか
小説(上)は口ずさんで痛い
真青な空を見れば私一人で痛い

こんな文はペンで書けば良いのでしょうが
そちらの方が余程好きなのですが
あなたに届けば良い、届かずとも良い、
届くかもしれないところに積んでおきたい
SNSを辞められないあなたもご同類です

あなたも、私も、大馬鹿者で
間違えて私をみつけてしまえ

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