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図書室より

紙で満ちた空間特有に空気が重い。
上手く息が吸えなくて、それでも孤独でない静けさに歩くのは幸せと思う。

本を探す。
今の私に必要な本を
もう少し人が居なかったのなら、机なんかでなくその辺の階段に座り込んでいたい。

表のカバーが外されて並んでいた。
素っ気なく、迎えてくれているような
"幽霊"の字に暫し体を硬める。
乙女に脱力する。ここにも居るのか。
未だ放棄したままです、最初の100頁ほどで止まっているはず

少しばかり軽くなって、隣の隣の更に隣にあった本を取った
江國香織。ヤモリ、カエル、シジミチョウ
母贔屓の文はけれど、私には難解のようで。
題の言葉選びが好きと思う。それだけ

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