本を読んでれば時々あること

まだ水曜か。
今週はなぜか曜日感覚がずれていて、本来今日出すべきゴミを火曜に出してしまった。気づいたの出社してからだった。回収員さんスンマセン。

読書の話題をするときは30を過ぎたころから読み始めた、と話している。
ホントにそうだったか自分でも気になって、しばらく思い出してみた。

確かに熱心な本読みではなかったが、いくつか読んでいたのを思い出した。
主に海外サスペンスというか、戦争物の翻訳小説である。
トム・クランシー、フレデリック・フォーサイス、ジャック・ヒギンズを読んでいた。

他の著者も読んでいたかもしれないが、本は実家にあるため本棚を見て思い返す機会がない。

なぜか読んだことをすっかり忘れていた。
読んだのに忘れるなんてことがあるのだろうか、別に月に何冊も読む読書家だったわけではないのに。

かすかな記憶をたどっていくと、どの作品も最初に映画を見ていた。映像の印象が強く、原作も読んでみようと買ったのを忘れていた。
昔から映画はよく見ていた。

今では特にヤマもオチもない作品でも見る様になったが、子供の頃はドンパチ爆発アクションする映画を好んで見ていた。
読書も完全に引っ張られ、映画の原作やその著者の他作品を追いかけるものとなっていた。

記事を書いていて、当時、福井晴敏の『亡国のイージス』も読んだのを思い出した。

高校生の私はこれにハマって『Twelve Y. O.』から『Op.ローズダスト』まで立て続けに読んだ。

福井晴敏は思春期にドンピシャの内容を書く。
Op.ローズダスト以降は読んでいないので知らないが、初期作品はライトノベルに分類して良いと思う。
『川の深さは』だったかの主人公は口癖が「命なんて安いものだ、特に俺のはな」みたいなことを言っていた。ヒイロ・ユイか!

後から知ったことだが、福井晴敏はかなりのガンダムオタクだったらしい。だからってガンダム作品の主人公をそのまま自作の主人公の造形に使うか。まんまだったぞ。

まぁ『川の深さは』の出版は4作目くらいだが、最初に書いた作品らしくデビュー後に加筆・改訂して出したそうだ。あとがきに書いてあった気がする。

作中で拳銃のグロック17をえらい褒めてた記憶がある。これは映画『追跡者』でロバート・ダウニーJr.が褒めてたシーンの借用か。

今思い返すと、福井晴敏はミーハー趣味があるような気がする。
気がするだけで根拠はないのだが、Op.ローズダストを読んで「もうこの作者の本は読まんな」と思った記憶がある。実際に読んでいない。

なんだか物語の裏に流れる、一本筋の通った”何か”が感じられなかった。
大学生のころに友人からガンダムUCを進められたのだが「福井晴敏は結構」といって断った。

なんかこう、ディティールだけは良く書き込んでいるが、話がペラッペラなんだわ。
多くの本を読んだわけではないが、感じる。

しかし、今でも気に入っている点はあって、オッサンと若人のバディ物という王道をしっかり書いている。こへんは好感を持っていて、今でもそういったシチュエーションがあると興奮する。

ただ、彼の初期作品は全部それなんだわ。
流石に食傷する。
思い出したが、毎回”儚いヒロイン”も登場する。

儚い感じのヒロインというと、彼の好きなガンダムだといただろうか。
富野作品だといないな。別監督なら、強いて言えばXのティファか?

まぁ、それはそれとして。
主人公は別にしっかりいて、それに花を添えるサブキャラクターとして歳の差コンビが出てくれば「これは作者の真骨頂だな!」と太鼓判を押せるんだが。

毎回だと芸が無いのかと勘ぐってしまう。
勘ぐるというか、私は完全に見切りをつけてしまった。改めてトム・クランシーやフレデリック・フォーサイスが偉大な作家なんだと感服した。

トム・クランシーについては『日米開戦』あたりからゴーストライターを使っているという噂があった。
私は『容赦なく』までしか読んでいないが。

〈剣〉シリーズとwikiに載っているPower Playsシリーズでは、作者トム・クランシーとなっているが堂々と「作者は別の人です」とあとがきに書いてあった記憶がある。

邦訳カバーの「トム・クランシー」デカすぎだろ。
完全に騙されるわ。

監修かなんかなんだろうが、でも書いてるの別人だから。
クランシー作品だと思って買っちゃうじゃん、私とかが!
〈剣〉シリーズは4・5作読んだが「こんなの俺のトム・クランシーじゃない!」と感じて読むのをやめた。そりゃ別人が書いてるからね。

ついでに一番好きなクランシー作品は『容赦なく』である。
ジャック・ライアンシリーズのスピンオフ作品なので、主人公はジョン・クラークである。
映画『今そこにある危機』でクラークを演じたウィレム・デフォーとして、ありありとイメージできた。完璧なはまり役であった。

愚痴だと結構書けるな、と思ったところで今日は終わり。

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