紙の"体積"

(今日の呟き#11)

本をペラペラのめくる。本は「面積」よりも「体積」が似合う。一方で、本を構成する1枚1枚の紙は「体積」よりも「面積」が似合う。ページをめくればめくるほど、片側には1枚しかなかった紙がどんどん厚みを持ち、もう片側はどんどん薄くなる。そこでふと思った。何枚めくれば「面積」よりも「体積」のほうが似合うようになるんだろう、と。

もちろん紙自身にだって厚さはあるけれど、紙1枚の容積?を「体積」と表す人はほぼいないはず。10枚重なれば少し厚みが出る、100枚重なれば充分か?そのあたりの感性は人それぞれだと思う。

「厚さ」なんて、人間が勝手に作り出した概念だ。「厚さ」に限らず、目の前にあるもの、認識できる一つ一つは人間が、社会が作り出した概念の一つで、その一つ一つはとても曖昧だ。絶対の基準なんてないように思う。

それでも。どんなに自分たちが認識しているものが大雑把なもので、それぞれでバラバラなものだとしても、今じゃ目に見えないレベルの小さなことだって解明して、それを応用して、操って、生活を愉しくさせている。

人間って、すごい。