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Inventor / iLogic : 重心位置に作業点を追加する

Inventor には重心の位置を表示する機能があります。この重心の位置に作業点があると色々と便利なので、固定作業点を追加するルールを作ってみました。

重心の位置を点の情報として取り出すのは簡単で、以下のようなAPIが用意されています。

 '重心の位置を取得
  Dim oCOG As Inventor.Point = oGravPart.ComponentDefinition.MassProperties.CenterOfMass

この点情報に基づいて固定作業点を作ればよいのですが、実際の設計では、作業を進めるに従い重心の位置も都度変わります。なので、重心の位置を示す作業点も更新する必要があります。

今回作成したものは、

  1. パーツモデルの場合

    1. 重心の位置を示す作業点があれば、その作業点の位置を最新の重心の位置情報で更新する。

    2. 重心を示す作業点が見つからなければ、作業点を新規作成、重心位置情報で更新する。

  2. アセンブリモデルの場合

    1. 重心の位置を示す作業点を含んだパーツがあれば、そのパーツの作業点を、アセンブリモデルの重心位置で更新する

    2. パーツがなければ、新規パーツを作成、作業点を作成する

という処理をします。あまり使い道はありませんが、重心位置の座標をカスタムプロパティにエキスポートする処理も入っています。

iLogicのルールは、

AddReference "YO_InvTool_for_iLogic.dll" 
      
'重心位置に作業点をセット
'Add WorkPoint to Centoer of Gravity
'Active document must be IPT or ASM

'アセンブリモデルの場合は、重心位置を示すパーツが作成される
'重心位置座標は、パラメータ及びカスタムプロパティに保存される


Sub Main
	
	Dim oClass As New YO_InvTool_for_iLogic.PartUtility
	oClass.InvApp = ThisApplication
	oClass.AddCenterOfGravity
	
End Sub

"YO_InvTool_for_iLogic.dll"は、以下の記事からダウンロードください。

記事タイトルの画像は、原点と重心位置をモデル注記を使って寸法表示したものです。重心位置の作業点が移動すれば、モデル注記も更新されるので便利です。

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