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「半分、青い。」と、どうなるか?

3年前のNHKの朝ドラで、「半分、青い。」という番組がありました。
主人公の楡野鈴愛(にれの すずめ)は、病気で左耳を失聴したのですが、この片方が聞こえない感覚を、言葉にしたものがタイトルになっています。

私も、片耳が聞こえません。主人公のすずめとちがい、聞こえないのは右耳ですが、片耳が聞こえない事で、特にすずめに思い入れをもって視聴していた記憶があります。

半生をふりかえり、片耳が聞こえない経験について書き留めてみました。

片耳が聞こえないのは、片耳難聴とか一側性難聴と呼ばれています。この時については、以下のサイトに詳しく書かれています。

このサイトには、私の経験したことを含めて、多くの事がまとめられています。知人に片耳難聴の方がいれば、このサイトを閲覧することを進めます。

私の場合、

なぜ、片耳が聞こえないのか、理由は良く分かりません。中耳炎をよく患っていたので、そのせいかと思いますが、定かではありません。

小学生の頃には、聞こえない事を自覚していましたが、日常、不便は感じていませんでした。もう片方は機能しているので、コミュニケーションは取れるからです。ただ、今になって思うのですが、片方聞こえない事でいろいろと不都合な事も起きてしまいます。

態度が悪いと思われる

声掛けをしているのに返事をしない、という事がよくおきます。二度三度呼ばれるうちに気が付くのですが、本人としては二度三度呼ばれていた自覚がありません。呼ばれて直ぐに返事をしているつもりです。だって、聞こえていなかったから。呼んだ相手にとっては面白くないでしょうね。体育の授業の経験ですが、何度呼ばれても返事をせずで、先生を怒らせてしまったことがありました。ただ、なんで怒られているのか、その時は全くわかりませんでした。

内緒の話がわからないまま

突然、声の調子を落とされる時があります。内緒話される時などです。聞こえないので、「えっ?」と聞き返しますが、これが相手に要らない反応を誘います。結局何を言っていたのか、分からないままの事がよくあります。(健聴者にくらべて、約3dbくらい音が小さく聞こえているようです。)

過剰反応

聞こえない側から話された時、「聞こえにくいので左から話してほしい。」と頼む場合があります。すると、耳が遠い人かと過剰に反応して、聞こえる耳に、大声で話しかけられる時があります。悪気が無いのは分かります。あまりいい気分にはなれません。

英語

外資の会社に勤めていたが、英語が不得手で大変でした。。英会話、特に聞き取りが出来なくて苦労した。相手の言っていることが理解できていないと、返答ができない。普段は日本人の客が相手なので英会話をすることは無いが、外人が来日したときとか、年に一度の海外出張の時は大変だった。普段はメールでやり取りしてる外人の同僚と会ってコミュニケーションを取れるという機会なのだが、苦痛以外の何物でもない。何度も聞き返してしまい、相手を怒らせたことは何度も。なかには、「お前の英語にメールは他の日本人よりちゃんとしているのに、なんで会話ができないのか?」と聞かれることも。他の日本人と比べても、地頭は悪くないはずなので、やはり耳のせいかなと。

ごく最近になって、これは良いと知った勉強法があるので、紹介します。映画を見たり音楽を聴く時に、その字幕や歌詞を同時再生的に画面に表示するのです。これまで雑音としか聞こえなかった音が字幕や歌詞を同時に見ることで、意味をもった音声として聞こえてくるようになります。違う映画や音楽でも、意味が分かるようになります。具体的には、Netflixで英語字幕をだしたり、Apple Musicで歌詞を表示をします。リタイヤしたので、今更な気がしないでもないですが。

どうしたら良いのか?

相手に状況を伝え、どうしてほしいのかをはっきりと頼んでおくのが、良いと思います。

若い時は、障碍と思われたくないので、聞こえない事を隠していました。これは良い戦略ではありません。タイミングを見て、状況を説明する機会を作るのが良いと思います。それから、片耳が聞こえないのは障碍ではありません。ちょっとしたハンディです。背が低いので高いところには手が届きません。くらいの意識が良いとおもいます。

聞こえない事で嫌な思いをした時も、相手の立場で考えましょう。次回、こうして欲しいと頼んでみましょう。経験的に、これが一番よいです。

将来は

片耳難聴用のレシーバーというのが開発されているそうです。

聞こえない側から、なにか危険な音(クラクションなど)が聞こえた時に、触覚に変換して伝える仕組みだそうです。これは便利そうです。また、騒音環境では健聴者でも役にたちそうです。ユニバーサルデザインですね。

電子機器の小型化、高性能化が進んでいるし、AI技術も進んでいるので、近いうちに実用化されることを期待しています。


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