見出し画像

Inventor / 駆動ユニット (7) LOD200 第2案 Plan B

前回はこちら

第2案の検証(Plan B)

デザインレビューの結果、出力軸の間隔を76から85にしたバージョンも検討することになったとします。いわゆる第2案、あるいは Plan B。本命がうまく行かない時の次善の策です。経緯を知りたいところですが、この記事では3次元CADによる設計手法にフォーカスしたいので、触れない事にします。

コピーデザイン

これまでに作成したデータセットがあるので、このデータセットを利用して、Plan B のモデルを作ります。いろいろ方法はありますが、ここではVault のコピーデザインの機能を使います。

Vault Basic のコピーデザイン ダイアログボックス

一番親のモデル(ここでは、dwg形式の2D図面)を選択して、コピーデザインを実行すると、参照モデルの名前解決したコピーを一度に作成できます。オリジナルと区別するために、ここでは、ファイル名の末尾を Plan_B と命名します。

モデルを修正

コピーデザインしたモデルを開きます。LOD100 と LOD200 のスケルトンモデル、2D図面です。

まず、LOD100のスケルトンを変更します。AB軸間ピッチを変更した結果がこちら、

FRONT_SK

歯車AとBが嚙み合わなくなりましたが、ここではそのままにして、LOD200と2D図面がどうなるかを確認します。

背面からのアイソメ表示
2D図面

軸受けブロックの形状(高さ)が自動的に変わりました。歯車は嚙み合わなくなったので、設計変更が必要だと分かります。

このように、一部を設計変更した結果、形状・部品間の取り合いなど、つじつまが合わなくなる個所が現れます。適宜、LOD100、LOD200のモデルを変更して、設計を修正します。まだ、構想設計の段階なので、修正は楽ですぐに終ります。

歯車の再計算

デザインチェックのときと同じ手順で、平歯車コンポーネントジェネレータを開きます。

保存しておいたテンプレートを開きます。

各歯車の位置を指定します。

中心距離が自動的に85mmに修正されます。
嚙み合わない状態です。

ここで、「計算」を実行すると、歯車が再計算されます。

噛み合うようになりました!

再計算の結果、歯車の外径はそれぞれ、70mmと108mmとなりました。
OKを実行し、平歯車コンポーネントジェネレータを終了します。

再計算された歯車の外径の寸法で、LOD100のスケルトンを修正します。

第2案の完成

全体を確認、問題点を全て解決すれば完成です。

次は、LOD300詳細設計に移ります。詳細設計は、当初の第1案で進めることとします。続きは、次回

役に立った!という記事にはぜひサポートお願いします。サポート頂けると大変に励みになります。