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ジャーニーズ・トランクレビュー・感想

 ついに発売されました。南條愛乃10周年記念フルアルバム「ジャーニーズ・トランク」

 みなさんはもうお聴きでしょうか?私もリリース日からめっちゃめちゃ聴いております〜!なんかイヤホンからずっとアルバムの曲が流れております。バグではないです。

 TwitterのTLを見ていても凄い反響!!それもそのはずで、今回のアルバムは本当に本当に本当に完成度が高いんですよね。これまでのアルバムがダメだったとかそういう話ではなくて、単純にこのアルバムが凄いだけです。

 ということで今回は「ジャーニーズ・トランク」を自分なりに感想やらなんやらをまとめていきますのでどうぞお付き合いください。(長くなるかも)(長くなる予感しかしない)

 まず、アルバム全体としてですが、ジャケ写が死ぬほどいいです。ここにきて歴代No.1を更新したのではないでしょうか。やめて欲しいほんまに、あかんでそれは、南條さん何歳でしたっけ、、ってほんとになります笑 うるせえ!南條さんはいくつになられても綺麗で美人で可愛くて優しい素敵なひとなんだよ!!(千恋フィルター発動)

 アルバムの装飾なんかもかなり凝っていて見るだけでも楽しめます。これまでのフルアルバムやシングルの要素もたくさん詰まってますね。でですね、今回、何故ジャーニーズ「トランク」なのかとふとふと考えてたんですよね。ご飯よそってる時とかに。一つ思いついたのはトランク→入れ物→ハコ→Nのハコ的な要素もあるのかなーと。意図されているかは分かりませんが、メモリーズアパートメントなども含めアルバム全体をわりと入れ物や大きなハコに形容しがちな南條さん。なるほど、今度は夢がいっぱい詰め込まれたトランクかあ。と勝手に納得してました。

 テーマに関しては「旅」ということで10年の軌跡を旅に例えつつもこれからの「旅」の予感を感じさせます。また、個人的にはアルバムの良さはコンセプトも含めとにかく分かりやすく良いという事です。この感覚は「東京1/3650」ぶりに感じる衝撃とよく似ています。カタルモアのオマージュを意図的に効かせている箇所も多いですが、個人的には「東京1/3650」がさらにスケールが大きくなり、そして大人になった。という印象の方が強いです。

 なんか永遠に書けそうな気もしますが収集がつかなくなりそうなので楽曲のほうへいきましょう。

 音楽の聴き方って人それぞれだと思いますし作り手の正解はあっても聴く人にとって正解はあまり関係ないというか、聴いた人がどう感じるかの方が大切なのかなとかまったく音楽をしていない私がそれっぽい免罪符を片手に、「ジャーニーズ・トランク」という旅の話をさせていただきます。ふーん、くらいで見ていただけると助かります。

tr1. blue -青の記憶-

 一曲目に短めのゆっくりとした曲をオープニングに持ってくるのもカタルモアからの伝統。なんじょる劇場の開演!って感じです。

 アレンジは俺たちの祖堅さんということですが、音もいいし、ライブ前のオープニングムービーとかで流れるBGMっぽいしこんな素敵なアレンジを、、!!

 本当にありがとうございます。(誰目線) サブタイトルの『-青の記憶-』がFF14の楽曲感あってすきです。

tr2. 最初の10歩

 俺たちの丸山真由子さんとKOTOKO姐さん!!!いつもお世話になっております。

 飛ぶサカナ枠のアップテンポ曲ということで、青春学園っぽい爽やかなメロディとKOTOKOさんのとにかく真っ直ぐな詩の組み合わせが最高です。

 KOTOKOさんの詩っていつもシンプルで情景を思い浮かべやすいのですが、ひとつひとつの言葉が繊細で、深い。

 大きな人生の中でこれまでの10年間を振り返れば、ただの「最初の10歩」「旅」の時間的要素、節目を「駅」に例えているのもなるほどと思わされます。

 南條さんもおっしゃっていましたが大先輩のKOTOKOさんからこんな詩が送られてくると、感慨深い気がします。

 この曲に限らず、今回のアルバムの曲は、作家さん達の「旅」というなの「人生」や「人生観」それに基づいた「個性」や「色」が本当によく出ています。

 こういったものが今後の南條さんの活動の中で新たな動機やこれまでになかったものが生み出されていくのかなと勝手に妄想してるとワクワクさせてくれる、これまでだけでなくそんな今後期待を覗かせてくれる一曲だと勝手に感じております。

tr3.雨音と潮音

 今回の丸山さんシリーズ2曲目!!!!好きです!!!!!!

 先程の「最初の10歩」は「・R・i・n・g・」や「and I」などのようなポップな曲でしたが、こちらは「誇ノ花」のような少し重めなロック調の曲です。

 正直、サウンドが良すぎてあまり歌詞を意識していませんでした。

 そもそも「潮騒」って言葉、頭のよくない私は知らなくてその意味を調べると「よせてはかえす波の音」ということらしく、なるほどなーーーーーー!!!!!!曲の解像度が上がりました。

 「人生」という長い旅の中では波瀾万丈に色々な事が起こりますし、もちろん「雨」(悲しいことや別れなど)もありますが、やがて雨は止むし寄せた波はまた穏やかに返すということでしょうか。

 「サントロワ∴」でよく見られたような深い詩でまだまだ解釈しきれない曲ですが、少しだけわかったような気がしたので私も私の人生中で色々と学べたらなと思います。

tr4.シンプル

 久々の黒須さん、な気がしますが、この感じ!この音!!なんか懐かしくさえ感じるのは私が年をとったからでしょうか(涙) 

 2016年に耳に残ったサウンドが若干のノスタルジックを感じさせつつyozuca✳︎さんの「人生」と「旅」を掛け合わせた一曲。

 「シンプル」と「simple feelings」が偶然重なったのもなんかエモいです。

 黒須さんの応援ソングという感じとyozuca✳︎さんの詩が見事にハマりまくって、最高です。所々にあるツナグワタシ節も非常にアツいです。

「人生は"楽しむ"旅だ」
「シンプルでしょう」

tr6. この胸に名も無き星

 前作で熱狂的ファンを産んだ「青星」コンビ。

 ソロでは珍しいシンセサウンド楽曲。本当に今回はバラエティに富んでいて飽きません。

 俺たちのシャイニー先生こと齋藤信也先生サウンドを聴くとやっぱりfripSideを思い出します。というか最近知ったのですがシャイニー先生ってガンダムSEEDの「believe」のアレンジされてたんですね、ふりっぷ楽曲に隠れていたモヤモヤが少し晴れて勝手に満足。

 話が逸れましたが、とにかくまみさんのエネルギッシュな詩もよきよきです。まみさんの詩を聴くと0-未来-が引っ張られます。

 この胸に名も無き星、名前がないと形容するのも常にチャレンジャーな川田まみさんらしいと思いますし彼女のブレない生き方が詰め込まれた素晴らしい詩だと思います。

tr7.静夜行

 まさかのFF14コンビで南條ソロに参戦ッ!!ほんまにありがとう。

 私自身ヒカセンでもなんでもないのですが、今年のオーケストラコンサートで聴いた「千年の暁」に取り憑かれてしまっていたのでタイムリーながらこの作家さん達のソロ曲が聴けることを本当に嬉しく思います。

 劇画っぽい和ロックを語り部のように歌われる南條さん、本当に素敵でございます。ほんまにありがとう。

 勝手な妄想ですがこの曲から何故か時代劇の世捨て人っぽい感じを抱きつつも、多彩な表現で独自の世界観を生み出す石川夏子さん。

 シンプルに惹かれました、私もヒカセンになって旅を始めた方が良いでしょうか。

tr8.IRO

 俺たちのOTOコンビがIROコンビになって復活!!!

 この曲はもうなんというか意味わからんってやつです。もちろんいい意味で。

 未知瑠さんの現代音楽節もソロとしてはかなり新鮮ですし、なんか後ろでカゴメカゴメやってますし何食ったらこんなん出来るの????最高です。

 山本メーコさんの女性らしい恋愛調の詩もこれまた南條さんに歌わせると意味わからん。ってなります。ほんまにこの曲意味わからへん。

 考えるのを辞めました。IROを感じ続けます。

tr10.ヨルゴト

 個人的に今回のアルバムで一番好きな曲です。曲というのもありますが好きな詩です。

 rinoさんの人生観が反映されていて業界人としての生々しくも葛藤の中力強く進もうとする素晴らしい詩なのですがこれがまた南條さんにフィットするんですよね。南條さんご自身が言葉にしなかった事や出来なかった部分を書いているような気がして、、

 全てキモオタの妄想、妄言なのですが、詩にあるような苦悩や葛藤はここ3,4年の南條さんご自身にもあったのでは、と考えたり、だからこそ今この、10周年やfripSideのボーカルを卒業されたこと、声優としての事務所移籍、年齢などが重なったタイミングでこの詩を歌う意味だったりを考えるとじーんときます。

 rinoさん、「荷物」「旅」「ヒトリとキミ」などキーワードも交えつつ詩を書かれていて天才なのかなと思ったり。

 曲を聴き終わった時、なんだか長いトンネルを抜けた気がして、良かった。良かったです。と天井見上げてしまうんですよね。

 天井見上げがちな私ですがこれからも南條愛乃さんの見る景色を後ろからついて行ってみることが出来たらなと。強く思いました。

 安瀬さんのピアノも素晴らしくてこの話をすると無限にカタルモアしてまうので今回はここまでにします。非常に深い一曲でした。

tr11.Lonely voyage

 黒崎真音さんが今見ている景色。

 この曲は真音さんの旅の話でもあり彼女の親友に向けた曲。南條さんに託したその想い、計りしれません。本当はご自身で歌われたかったはず。曲を聴いていると痛いほどその強い想いが溢れています。

 必ず届いています。

 そしてまたお二人で歌われる姿を旅の先で見届けたいと強く思います。

 この楽曲に携わった全ての方に感謝と敬意を表します。本当に有難うございます。

tr12.ハートリップ

 俺たちのやなぎなぎさん提供の楽曲です。旅おける出会いもあれば別れもあるを表現された楽曲。

 Lonely voyageの次にこのなぎさんの作られる優しく柔らかい世界観がくるとまたじーんとしてしまいます。

 南條さん自身もデモをなぎさんからいただいたらしく歌い方もなぎさんに似せて歌われていて優しさ×優しさで溢れつつも別れという儚さを併せ持つ曲でクセになります。

tr.13 ジャーニーズトランク

 ラストに来ました、今回の主役。これまでの全てが詰め込まれた楽曲。夜明け前を彷彿とさせる楽曲で過去を回想しつつもこれからの未来を歩いていくワクワク感を抱かせてくれる楽曲。

 ソロ10年目となった南條さんがいま、何を見ているのか、何を考えているのかそんなことが知れて改めてこの人について行こうとただただ思わされました。そしてやっぱりこの人の書く詩や言葉が好きだなと思わされました。自分の中で思い入れが強いのもありますが南條さんの言葉って「believe in myself」の頃の真っ直ぐな言葉がすごく印象にあって悪い意味でいうとずっとそれに縛られている気もしていました。

 今回の「ジャーニーズ・トランク」ももちろん真っ直ぐで素直な言葉を伝えてくださるのですが、あの頃よりも大人になった部分が程よく言葉に表れていて、これからの南條愛乃をちゃんと見たい。応援したい。という気持ちになりました。

 本当に今、この楽曲がアルバムが発売されて良かったなと心から思います。素晴らしい作品です。春のツアーも楽しみにしながら、自称一般ジャーニーズトランカーとして自分という人生の旅もゆっくりと楽しんでいこうと思います。

 以上13曲でした。完全主観自己満感想大会でしたがわかるーという共感がどこかにあれば嬉しいです。感じている事を文章にするというのは非常に難しく拙い文章ではありましたが、最後まで読んでくださった方、所々でも読んでくださった方、覗きでも読んで下さった方、ここまでありがとうございました。

 ジャーニーズ・トランク、最高です。

 ──人生という旅へ。

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