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まっすぐに自分と向き合う 親鸞聖人のご生涯

11/28は浄土真宗 開祖 親鸞聖人の御命日です。
その御命日をきっかけに
浄土真宗寺院では「報恩講(ほうおんこう)」という
大きな法要が行われます。

先日、私のお寺でもこの法要が無事に終わりました。
聖人の遺徳を忍んで、そのご生涯について触れてみたいと思います。

親鸞聖人のご生涯の中で、
私が最も尊敬するポイントは、
自分の心に正直にまっすぐに向き合う生き方です。

親鸞聖人は9歳で得度を受け、
比叡山延暦寺に入られます。
20年も修行を積み重ねられた後、
29歳のときに比叡山を下りることを決意されます。

悲しきかな愚禿鸞、愛欲の広海に沈没し、名利の太山に迷惑して、定聚の数に入ることを喜ばず、真証の証に近づくことを快しまざることを、恥づべし傷むべしと。

教行信証 信巻

どれだけ厳しい修行を重ねても、
煩悩(ぼんのう)が消えることはない。
20年もかけてやってきたことを
「このままじゃダメだ。ここに居ても覚りには至れない。」
と潔くそれまでのことを捨てて山を下りられました。

覚りに至ることができない挫折感を味わいつつ、
自分の心のど真ん中にまっすぐ向き合って
違和感から逃げることなく、違う道を求めようという
その覚悟が伝わってきます。

誰しも自分が一生懸命にやってきたことを肯定したいものです。
それに固執せず、自ら新しい道を切り開く勇気に
ただただ頭が下がります。

これは、聖人の人生の中で
大きなターニングポイントとなり、
その後、法然上人(念仏の教え)に出会われます。
この決断があったからこそ、
浄土真宗が成立したことになります。

ありのままの愚かな自分でも救われる。

浄土真宗の教えが出来上がったのは、
親鸞聖人が自分を偽ることなく、
素直にまっすぐに生きられたからだと思います。

今日は、親鸞聖人の生き様を書いてみました。

最後までお読みいただきありがとうございました。
素敵な1日をお過ごしください。

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