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Re: Dries Van Notenに行ってきました。

先日、旗艦店に行って気に入った香水が惜しくも在庫切れという状況だったのですが、思いのほか早く在庫が復活したというメールをお店からいただいたので土曜日に買ってきました。みんな大好き(?)巾着も4種類の中から選んできました。が、無地と柄3種で、柄の巾着が全部欲しい……。え、そしたら、あと2つ購入……?


100mlなのですが、あらためて、ボトルそれ自体は無骨な形状だなあと思いつつも、ボトルの上下でデザインがセパレートされているので、ボトルを何らかのデザインを入れたいという意志を感じる。同時期に出たリップもキャップとリップの持ち手で違うデザインがされているんですよね、確か。


近年の香水のボトルって無駄な装飾が廃される傾向にあると思っていて、ディオールのメゾンクリスチャンディオールのフレグランス、ルイヴィトンのルイヴィトンラバーズ(あれには香水よりも高い値段のトラベルケースがあるわけですが、祖業のトラベルケースを10万円程度で買えると思えば安い、のか?)、新興で流行ってるルラボとかイソップとかボトルのデザインってそぎ落とされてる(自分の中でそぎ落とされていない香水のボトルのイメージだとゲランとかアナスイなど。ディオールでもミスディオールはきゃわわ(←誰?)なリボンがついてますけど、でも最近のミスディオールって、ミスディオール(文化としてのパンク)みたいな文脈を「ミス」という言葉にぶつけたいのか!?みたいなのがコレクションで出てきてビビっています)ので、新しく、香水のコレクションを作ろうとなったときにシンプルイズベストみたいになってしまいそうだと思ったので、個人的には異色だなと思いました。


オードパルファムは100mlなんですけど、オードトワレは倍の200mlなんですよね、で、オードトワレの方はボトルのデザインはシンプルなのですが、容器の色がグラデーションになっていて綺麗。綺麗なんですけどザ・ボトルっていう感じで、綺麗な鈍器。

帰宅して早速プッシュしたのですが、1プッシュでいっぱい出る。お、おおってなる。具体的にいうとブルガリのアクアプールオムシリーズ(廃盤になった。丸いボトルのデザインのやつ、自分は50mlを買って夏に使っていたのだけれどお前50mlしかないのに大丈夫か?ってなる。大丈夫だった。というか、どうもブルガリは今年、フレグランスを刷新しているっぽいね)くらい出る。


でも、なんか、ドリスヴァンノッテン自身、めちゃくちゃでかい敷地にめちゃくちゃでかい庭園とか水庭とかあって、家もでかくてってなると、日本人の都会の土地の狭さは猫の額だし、デフレが染みついている身としてはどうやって無駄をなくそうみたいな価値観が自然と身に付いてしまっているのですが、けちけちしないでリッチにいこう、みたいなメッセージ性を勝手に感じてしまいますね。いや、本当に、勝手に、私の妄想ですが……。


で、購入したBOIS DEFENDUですが(禁断の森。元々はカンナビスパチュリという名前でカンナビスは大麻のこと。)、トップが瞬間的なベルガモットの柑橘が来た後にセージの草木っぽさが続いて、ミドルからラストに向けてその草木っぽさにパチュリ、私はパチュリの匂いって墨汁の匂いだと思うんですよね、小学生の頃に習字を習っていたこともあってそのイメージが強い、だからパチュリの匂いが墨汁の匂いにインスピレーションされて集中しているときの静謐な空気とか幽玄とかが結びつくのですが、そこからムスクの匂い、私はこれは煙、葉巻なんかの印象と結びついていてクラッと酔うような気持ちになる香水です。パチュリ、ムスクの香水というのは典型的な香りのスタイルで数が多いと思うのですが、で、パチュリが習字とか、ムスクが葉巻とかで、一時自分の生活と結びついていた記憶の匂いなので使いたいという気持ちはあったのですが、例えば、トムフォードのウードウッド、ノワールデノワール、バイレードのアコードウード、フレデリックマルの何か(忘れた)を試したのですが、どれも自分には重たくて頭が痛くなるって合わないなあという感じだったんですよね。今回のものは合って良かったです。ただ、これが香りがやさしいとか弱いということを意味しているわけではなくて、しっかり香るし、たまたま自分には合ったというところですね。


で、ビューティー、コスメのラインって2022か2023年にスタートしていて(日本には2023年から青山で取り扱っているらしい)キャリアとしては遅いし、何なら2024年には退任してるわけですし、なんで始めたんだろうと思って少し調べたんですよね。

そしたら、2018年にプーチがドリスに出資して傘下に入れてるんですね。

プーチって何……誰……?ってなったんですけど、ペンハリガン、バイレードなどを傘下に持つフレグランス、ファッション系の企業だそうで。

このニュースだと出資してくれるところを探していたみたいです。で、まあ、お互いにしたいことが合致してってことなんでしょうね。

ドリス個人としてはビューティラインを持つことが夢だったと(ドリス本人ではなくプーチの人間が)述べていて、プーチはフレグランスに強いですよね~みたいな話をしています。

シャネルのN°5のようにある意味、ブランドの代名詞的な存在にもなりうる香水、それこそN°5は100年以上その香りで商売をしているわけで、変化がファッションアイテムの中では割と少ないもので、かつ、これは私の想像ですが、製品名、ボトルやフォントデザイン、当然香りなど、差異化しやすいアイテムなんじゃないかなと感じます。それこそ製品名なんかだと、マルジェラの香水って、香りの物語を商品化していて面白いなと思います、5W1Hが設定されているのキモすぎる!(もちろん褒めています)素敵ですよね?
そういうこともあって、プーチを受け入れて、夢だったビューティラインとしてリップと香水を出して、目下やりたいことはやりきったみたいなところがあるのかな、なんて感じてしまいましたね。


そして、このプーチ、今年、本国スペインにて上場したようです。

クリスチャンルブタン(日本から撤退したけど)、ジャンポールゴルチエなどが傘下にあるようで、上場ということは、金が欲しい!!!ということもあるでしょうから、今後どのような動きをするのか(主にどこを買収するのかという話にはなりますが)ちょっと気になりますね。

そんな感じです。では、ごきげんよう。

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